パリ4月のマルシェ 「身体が喜ぶ春の温野菜を味わう」  

例年にない寒さが続いた春から、突然初夏のような陽気のパリ。方々の桜は一斉に開花しました。

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毎年楽しみにしている、シテ島ノートルダム寺院横の大桜も見事です。

今日はパリの北、19区Place des fêtes のマルシェへ。

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メトロから地上に出てすぐ横にある八百屋さんは、パリの南東、ブリーチーズで有名なセーヌ・エ・マルヌ県のAmillisという村の農家からの直送。手前にある春キャベツを見ただけで、もううれしくてにやけてしまいます。

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シャキシャキした葉物は、まさに”地産地消”ならではの新鮮さ。初夏のお菓子にピッタリなルバーブが出てきました。

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こういうのを見たら買わぬわけにはゆかぬ。春は葉っぱがごちそう。

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春にんじんが、どっさり。どれも瑞々しく輝いています。

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ここは魚のデパート。日曜の鮮度はモノによりけりなので、よく見極めて。

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牡蠣やムールのほか、春に食べたいハマグリなどの貝類も豊富な品揃え。

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4月から10月までが美味しいとされる手長海老Langoustine(ラングスティーヌ)。
高級品もここでは、お手頃なので早速買いましょう!

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マルシェの近所に住む友人推薦、この界隈でいちばんという肉屋。「ええ~~!いちばんなの?」と言いながら”うれしはずかし”写真に納まってくれました。春の子牛肉を買ったので、レモンを添えたミラノ風カツレツを作ります。

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ここに来ると買うのは”パリ産はちみつ”。ヴァンセンヌの森やブローニュなどパリ市内の巣箱から採れたものをブレンドして”花のパリ”が凝縮!お土産にも、おすすめです。

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花畑のようなタルトを見ると、早くも夏のフルーツが待ち遠しい気分。


今日ご紹介するのは、旬が始まったラングスティーヌ(手長海老)を使った前菜です。


■『ラングスティーヌとアスパラの温サラダ』
Salade tiède de Langoustines et asperges

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-材料 2人分

ラングスティーヌ(または有頭海老)  10個
アスパラ    8本
ライスペーパー(ハサミで食べやすい大きさに切る)2枚
ハーブ(バジル、パセリなど)  少々

<ブイヨン>
ラングスティーヌの頭や殻
ニンニク(みじん切り)   1片分
タマネギ(みじん切り)    1/2個分
水      2カップ
豆乳     100㏄
植物油    大さじ1
塩・胡椒   少々

 

1.ラングスティーヌの頭を取り、殻から身を外す。頭と殻をビニール袋へ入れビンなどで上から叩いて潰す。
2.身の内側縦に軽く切り目を入れて、背ワタを取り除く。アスパラは、下の固い部分をピューラーで剥いてから、斜めに薄切り。
3.<ブイヨン> 鍋に油を熱し、①の殻を入れて、かりっと香ばしく、水分が無くなるまで中~強火で炒める。(焦がさないように注意)そこに、ニンニクとタマネギを加え、少し炒めてから水を加えて30分ほど煮る。
4.蓋を取って、1/4量になるくらいに煮詰めたらザルで濾す。豆乳を加えて沸騰させて、ラングスティーヌの身を入れ、さっと火を通す。取り出してからアスパラを入れて、蓋をして5分くらい蒸し煮。煮汁の味を塩・胡椒で調える。
5.皿に盛りつけるときにライスペーパーを、さっと水にくぐらせて散らす。
6.煮汁を注ぎ、ハーブをのせる。

ライスペーパーの代わりにパスタを硬めに茹でて、海老のブイヨンの中に入れて仕上げる。旨みを吸い込んだパスタ…これは、もうたまりません!

ラングスティーヌの甘い身がほろほろとして、なんとも美味しい。これに近いのは、ボタン海老でしょうね。ライスペーパーをブイヨンに浸して食べると、つるっと、もちっとして食感がいい。
新鮮な海老を見つけたら、是非試していただきたいと思います。


帰り道は、隣駅のJourdainまで歩き、Vino Sfusoで計り売りのワインを。爽やかなアワアワが魚介にぴったりのProseccoを、持参した瓶に詰めてもらう。
そして、すぐそばのEpicerie ô Divinエピスリー・オー・ディヴァンに行って、上質なオイルやヴィネガーを揃えたら、買い物完了! 

おいしく楽しい週末をお過ごしください!

■Marché Place des fêtes マルシェ・プラス・デ・フェット
Place des fêtes 75019 Paris
メトロ11番線Place des fêtes 駅下車
火曜・金曜・日曜 7時~14時30分

SACHIYO HARADA
料理クリエイター

長い間モードの仕事に携わった後、2003年に渡仏。料理学校でフランス料理のCAP(職業 適性国家資格)を取得。 パリで日本料理教室やデモンストレーション、東京でフランス料理 教室を開催。フランスの料理専門誌や料理本で、レシピ&スタイリングを担当。2016年春、ベジタリアン向けの料理本『LA CUISINE VEGETARIENNE』をフランス全土と海外県、ベルギー、スイス、イギリスなどのヨーロッパ各地で発売。この連載をまとめた『パリのマルシェを歩く』(CCCメディアハウス刊)が発売中。
Instagram : @haradasachiyo

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料理クリエイター
長い間モードの仕事に携わった後、2003年に渡仏。料理学校でフランス料理のCAP(職業適性国家資格)を取得。 パリで日本料理教室やデモンストレーション、東京でフランス料理教室を開催。フランスの料理専門誌や料理本で、レシピ&スタイリングを担当。この連載をまとめた『パリのマルシェを歩く』(CCCメディアハウス刊)が発売中。
近著に映画の料理を紹介した本『La cuisine japonaise à l'écran』(Gallimard社)と『Le Grand manuel de la cuisine Japonaise』(Hachette-Marabout社)がフランス全土と海外県、ヨーロッパ各地で発売。
Instagram : @haradasachiyo

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