齊藤工が「顔も踊る」アオイヤマダを撮る。
「齊藤工 活動寫眞館」について 2026.02.19
フィガロジャポンには何度も出演しているアオイヤマダ。研ぎ澄まされて美しく、鋭い動きで視線を釘付けにする。ファッション撮影ではもちろん纏う人として出演するが、服に躍動感を与え、物語性を表現する。

2025年11月、東京都港区にて撮影。以下同。
齊藤工から写真が届いた時、「多い、枚数」と思った。一枚一枚見ていけば、捨てカットなど全然ない......アオイヤマダの動く姿を追うだけで、ストーリーテリング。
ゆりやんレトリィバァ監督作『禍禍女』で共演したふたりが撮る側・撮られる側としてセッションしたその結果を、十全に見せつけられた納品だった。
「躍動する瞬間を流れの中で提供して下さるアオイさんを夢中で追いかけながら、本来"活動寫眞"ってこういうことだと思わせていただきました。独創的でいてナチュラルで、受け取り手を置いてきぼりにせず寄り添ってくれるアオイヤマダは、"ホンモノ"だとシャッターを切りながら身震いしたのを覚えています」(齊藤)
セレクトするこちらも選びきれず、かなり多くの枚数をアオイヤマダ側に投げた。ほとんどNGカットなし。そしてレタッチも不要だった。本誌4月号に掲載された写真は、きっとこちらを睨むような強い視線の1枚。アオイヤマダは特に気に入ったと伝えてきた。

アオイヤマダのポートレートを見ていると、全身が写っていなくても彼女が躍っていることがわかる。顔の表情でもダンスしているように見える。すべての筋肉が、自由なマインドから繰り出されたようでありながら、計算されたように思い通りに「動いている」印象だ。だから、そこに魂や情感を見出すことができる。しどけない佇まいも、ダンスの一部。そして過剰なようでいてとても整えられたメイクアップの影や光や質感も、モノクロの写真の中に艶やかに映える。
「スクリーン上のアオイさんは、また特有の魅力を醸し出し、俳優さんとしても世界中を魅了していると思います。佇まいに凄まじい奥行きがあるのは、年齢などを超越した表現を突き詰めている生業が反映しているのだと、今回の撮影であらためて感じました」(齊藤)
躍動がアオイヤマダの存在感を強くする。
パフォーミングアーティスト。身体と記憶、食と人、音楽と心の繋がりを信じて、現在は独自の感覚と日常を融合させ、楽曲制作やパフォーマンス作品に取り組む。東京2020 オリンピック閉会式や大阪・関西万博閉会式にてパフォーマンス。2022年Netflixドラマ『First Love 初恋』、23年に映画『PERFECT DAYS』に出演。また、宇多田ヒカル「何色でもない花」MVなどの振り付けを担当。踊り語りユニット『アオイツキ』でも活動中。3月22日まで、岡田利規演出による舞台『未練の幽霊と怪物―「珊瑚」「円山町」―』公演中。

齊藤工/TAKUMI SAITOH
出演作に『禍禍女』(公開中)、Netflix 映画『This is I』(配信中)、香港映画『殺手#4』(4月3日日本公開)、『マジカル・シークレット・ツアー』(6月19日公開)。ドキュメンタリー映画『大きな家』ではプロデュースにも携わる。






