黒ブドウ品種のトップスター! カベルネ・ソーヴィニヨンの味わいとは?

カベルネ・ソーヴィニヨンは黒ブドウ品種の男役トップスター。フランスのボルドー地方を代表する品種で、ジロンド川左岸のメドック地区で主役を果たす。


vol.4 カベルネ・ソーヴィニヨン

1855年、ナポレオン3世の肝煎りで作られたボルドーワインの格付けで上位にランクインしたシャトーは、いずれもカベルネ・ソーヴィニヨンが主体だ。

黒系果実にスギやミントのニュアンス。タンニンの利いた苦味ばしった味わいで、長期熟成のポテンシャルがすこぶる高い。なので、まろやかなメルロとブレンドするのが定石。

温暖で水はけの良い土地を好み、新世界の多くの国々で栽培されているが、1976年にパリで行われた目隠し試飲でボルドーの銘醸ワインを打ち破って以来、世界的に一目置かれているのがカリフォルニアのカベソー(略名)。タンニンまで熟し切った豊潤な味わいが特徴。


ジョッシュ・セラーズ カベルネ・ソーヴィニヨン
カリフォルニア 2021

JOSH CELLARS CABERNET SAUVIGNON CALIFORNIA 2021

国・地域 : アメリカ カリフォルニア
アルコール度数 : 13.5%

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西海岸が生んだ、豊かな味わい。750ml¥2,860/WINE TO STYLE(03-5413-8831)

アメリカ産ワインはひとつのブドウ品種を75%以上使用していれば、その品種名をラベルに明記することが許される。こちらは85%をカベルネ・ソーヴィニヨンが占める。2021年に米誌「ワイン・エンスージアスト」のアメリカン・ワイナリー・オブ・ザ・イヤーに選ばれたのがジョッシュ・セラーズ。このワインは燦々と太陽を浴び、タンニンまでとろけた、リッチで果実味たっぷりの味わいだ。

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酸味    ●◯◯◯◯
果実味   ●●●●●
タンニン  ●●◯◯◯

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シャトー ボーモン 2020

CHATEAU BEAUMONT 2020

国・地域 : フランス ボルドー
アルコール度数 : 13.5%

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ブレンドと樽熟成で造る、ザ・ボルドースタイル。750ml¥3,630/ファインズ(03-6732-8600)

シャトーボーモンはボルドーのオー・メドックにあるワイナリー。2020年ヴィンテージは51%のカベルネ・ソーヴィニヨンに、メルロ41%、プティ・ヴェルド8%をブレンドし、力強さとまろやかさのバランスをとっている。オーク樽による熟成もカベルネ・ソーヴィニヨンのタンニンをやわらげる手段のひとつ。このワインは12~14カ月樽熟成。オーク由来のカカオやバニラなどの風味が華を添える。

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酸味    ●●●◯◯
果実味   ●●●◯◯
タンニン  ●●●◯◯

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今月の講師

柳 忠之
ワインジャーナリスト

ワイン専門誌記者を経て、1997年に独立。専門誌、ライフスタイル誌等に寄稿。日本ソムリエ協会発行の資格試験向け教本執筆者。シャンパーニュ騎士団シュヴァリエ。

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ワインを自分らしく楽しみ、食卓や日々の生活をより豊かにしたい、そんな知的好奇心の高い人に向けた新しいコミュニティ。知識が身につくワイン講座や試飲イベントの開催、ワインアドバイザーによるコンテンツを日々発信中!

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*「フィガロジャポン」2024年9月号より抜粋

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