白胡椒とハーブが香る、通好みの白ワイン品種!「グリューナー・ヴェルトリーナー」の魅力。
知ってちょっとためになるワイン学習帖 2026.01.22
ブドウ品種の特徴がわかると、ワイン選びはグッと楽に! ワインジャーナリストが解説する連載「ワイン学習帳」。今回はオーストリアで特に栽培が目立つ白ワイン品種、グリューナー・ヴェルトリーナーをご紹介。
vol.22 グリューナー・ヴェルトリーナー
オーストリアを代表するブドウ品種がグリューナー・ヴェルトリーナー。1万4000ヘクタールの栽培面積はこの国全体の3割以上を占め、圧倒的1位である。おそらくはオーストリア原産で、サヴァニャンとザンクト・ゲオルゲンと名付けられた古代品種との自然交配から生まれたものと考えられている。
隣国のチェコやハンガリー、近年は新世界でも栽培されているがその面積は限られ、オーストリア固有の品種といっても過言ではない。特に北東部のニーダーエステライヒ州で広く栽培されている。
品種特性香としてよく指摘されるのが白コショウの香り。冷涼な産地ほど顕著に表れる一方、パノニア気候の影響を受けた温暖な産地では果実の影に隠れて目立たない。味わいは爽やかで軽やかなものから、粘性がありボディのしっかりしたタイプまで幅広い。
ドメーヌ・ヴァッハウ
グリューナー・ヴェルトリーナー
フェーダーシュピール・リード・コルミッツ
DOMANE WACHAU
GRÜNER VELTLINER
FEDERSPIEL RIED KOLLMITZ
国・地域:オーストリア ニーダーエステライヒ
アルコール度数:12.5%
ドナウ川が流れるヴァッハウ渓谷は、その景観の美しさから世界遺産にも登録されているワイン産地。コルミッツは渓谷の西部に位置し、パノニア気候の影響が少ない冷涼なリード(単一畑)で、青リンゴや柑橘とともにハーブや白コショウのアロマがよく出ている。フレッシュな酸味がすがすがしく、ボディはタイトで上品な仕上がり。白身魚の昆布締めやカルパッチョと合わせても楽しめそう。

酸味 ●●●●◯
果実味 ●●◯◯◯
ミネラル感 ●●●◯◯
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ブリュンデルマイヤー
カンプタール テラッセン
グリューナー・フェルトリーナー 2023
BRÜNDLMAYER
KAMPTAL TERRASSEN
GRÜNER VELTLINER 2023
国・地域:オーストリア ニーダーエステライヒ
アルコール度数:12.5%
カンプタールはドナウ川の支流、カンプ川が作る渓谷沿いのワイン産地で、ヴァッハウよりも東に位置するため温暖なパノニア気候の影響が強まる。このワインは、低地のレス土壌から高地の原生岩土壌までさまざまなテロワールのブドウをブレンド。白コショウの香りは抑えられ、ボディはいくぶん豊かに感じられるが、ミネラル感もしっかり。汎用性が高く、サラダからトンカツまで料理を選ばない。

酸味 ●●●◯◯
果実味 ●●●◯◯
ミネラル感 ●●●◯◯

今月の講師
柳 忠之
ワインジャーナリスト
業界歴40年に迫るフリーのワインジャーナリスト。日本ソムリエ協会発行の資格試験向け教本を執筆するが、本人はいまだ無資格。ワイン業界のブラックジャックを自称する。
*「フィガロジャポン」2026年3月号より抜粋







