ニューヨークで花見を楽しむ、春の新しい習慣。ブルックリン植物園で「Weekends in Bloom」を開催!

世界は愉快 2025.04.10

長谷川安曇

日々を慌ただしく過ごしていると、季節の移ろいや、自然の美しさに目を向ける余裕がなくなりがち。特にここニューヨークでは、多くの人が「自然を愛でる時間なんてない」と感じているかもしれない。けれども最近では、そんな都会の空気にも少しずつ変化が訪れている。

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サウスハンプトンの個人宅に植えられた、桜の木々。

長い冬がようやく終わりを告げ、街に彩りが戻る春。実はニューヨークには、思いのほか多くの桜が存在する。セントラルパークやルーズベルト島、そして個人邸宅が立ち並ぶハンプトンズにまで、見事な桜の木々が春を告げている。

ブルックリン植物園にも30種以上の桜が揃い、「ソメイヨシノ」や「スノーグース」、八重桜の「関山」、そして「枝垂桜」など多様な品種が楽しめる。ちなみに同植物園は1910年に開園し、敷地内には日本庭園がある。塩田武雄の設計により、1915年に完成したもので、アメリカで一般公開された、最初の日本庭園とされている。

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ニューヨークのストリートで夜にライトアップされた、夜桜の姿。

そもそもなぜニューヨークに桜が? その背景には、1912年に日本からワシントンDCへ寄贈された3020本の桜があり、その同年にはニューヨークにも桜が送られ、植樹式が行われた。近年では日本食や日本文化への関心がますます高まり、カフェやレストランで桜をモチーフにしたドリンクやデザートが登場するのも春の風物詩となっている。


ブルックリン植物園の桜に彩られた、美しい日本庭園。

そんな中、ブルックリン植物園では今年も「Weekends in Bloom」が開催される。

日本の伝統的な「お花見」のように、桜の下でピクニックするスタイルではなく、桜を楽しみにながら、日本の文化文化にちなんだ、出し物を楽しむ、ニューヨーク流のイベントだ。

期間は4月26日から5月11日までの週末で、日本の伝統舞踊や太鼓のパフォーマンス、スペイン語と英語による園内ツアー、子ども向けの自然体験など、内容は盛りだくさん。4月26日(土)は力強いドラム演奏や移動型バンド、日本舞踊のステージが予定され、27日(日)には日本の古典音楽や民俗舞踊、クラリネット四重奏の演奏なども行われる。

ニューヨークらしいスタイルで春を祝う、特別な週末になりそうだ。

ブルックリン植物園「Weekends in Bloom」
開)4/1-5/11の期間中
火〜木8am-8pm、金〜日8am-6pm、月曜日休(4/22-4/25期間中は4pmまで) 
www.bbg.org

長谷川安曇

東京出身、2004年からニューヨーク在住。フリーのライターとして活動しながら、映像制作にも携わり、キャンペーンやミュージックビデオのプロデュースとフィルムメーカーとしても活動する。www.azumihasegawa.com

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