夏野菜の季節。なす、トマト、ズッキーニなどをたっぷり使いひと鍋で煮るカレーを作ってみました。みずみずしい夏野菜の水分を生かして、水を加えないカレーです。野菜は冷蔵庫にあるもので気ままに。もちろんお肉を加えてもいいのですが、今回は野菜と豆だけで水を加えずに煮るレシピにしてみました。できあがったカレーは野菜の旨味たっぷり。さっぱりとした身体に優しい味わいになりました。

作り方はラタトゥイユによく似ています。野菜に塩をふって水分をひき出しながら煮ていきます。水は加えずに野菜の水分だけ。30分も煮ればできてしまいます。そして、翌日また煮返して、なすや豆がトロトロになったものも、またなんともおいしい。柔らかくなった豆は半分くらい潰してペースト状にしてみるのも、おすすめです。

今回はカレーのトッピングにバジルペーストを加えてみました。この思いつきはスープ オ ピストゥから。野菜たっぷりの南仏スープはペーストを混ぜながら食べるものなのですが、野菜カレーでもやってみました。バジルペーストに熱が加わり、ふわっと香りが立ち、カレーの表情ががらりと変わります。夏野菜との相性の良さは言わずもがな。

カレーにバジルペースト。私の定番になりそうです。

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夏野菜カレー

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<材料 2〜3人分>
玉ねぎ 1個
ニンニク 1かけ
なす 3本
ズッキーニ 1本
トマト 3個
さやいんげん 10本
ゆでた豆(いんげん豆、ひよこ豆など) 1カップ
オリーブオイル 大さじ3
クミンシード 小さじ2
コリアンダーシード 小さじ2
カレー粉 大さじ1〜大さじ1と1/2
好みのスパイス (ガラムマサラ、ターメリックなど) 適量
塩 小さじ1と1/2
こしょう 少々
バジルペースト(あれば) 適量

1. 玉ねぎは繊維を断つようにして薄切りにする。ニンニクはみじん切り、なす、ズッキーニは半割にして1cm幅に。トマトは皮つきのままざく切り、さやいんげんは1cm幅に切る。(野菜はパプリカ、ピーマン、オクラ、かぼちゃなど好みのもので)
2. 鍋にオリーブオイル、クミンシード、コリアンダーシード(あれば)、ニンニクを入れて中火にかける。香りが立ってきたら、玉ねぎ、塩(分量の塩を数回に分けて加える)少々を加えて、ふたをする。時々かき混ぜてしんなりとするまで炒める。
3. なす、ズッキーニ、塩を加えて炒め、ふたをして煮る。時々かき混ぜる。
4. 3がしんなりとしたら、カレー粉、スパイスを加えて炒める。
5. 香りが立ってきたら、トマト、塩を加えてさらに煮る。
6. 豆、さやいんげんを加えて20〜30分煮る。

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野菜に塩を加えて水分を引き出すことで旨味たっぷりに。

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ワインはシチリアのナチュラルな味わいのシラーを合わせて。

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バジルペーストはフランス風のピストゥ。バジルとニンニク、オリーブオイル、塩をミキサーにかけたもの。

フランス料理とワインを愛する料理家。日本ソムリエ協会認定ソムリエ。2015年にフランス農事功労章を叙勲。著書に『ma cuisine おいしさの引き出し方』などがある。instagramは@8yukiko76hirano  料理教室cuisine et vin主宰。http://www.yukikohirano.com
愛猫クミンの様子は別のInstagramから@cumin_chatnoir

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