in PARISFRANCE
- EAT・FRENCH
オペラ座近く、24時間営業のグランカフェ・キャプシーヌ。
2019.06.04
Grand Café Capucinesグランカフェ・キャプシーヌ<9区>
update:2024/05/29
ブラッスリーらしく、海の幸を並べたコーナーでせっせと牡蠣剝き。
オペラ座前の広場から延びるキャプシーヌ大通り。その4番地のグランカフェ・キャプシーヌがリニューアルオープンした。こんなに便利な場所で、しかも毎日営業、さらに24時間営業である。新鮮な素材の間違いのない味の料理を1日のどんな時間にでも食べられるのだ。ラストオーダー時間がないって少々不思議だけど、知っておいて損のないアドレスとは、まさにグランカフェ・キャプシーヌのことだろう。
創業1875年、オペラ・ガルニエと同時に生まれたブラッスリー。最後の改装を担当したのはジャック・ガルシアだった。大勢が日々出入りするブラッスリーである。新たな改装が必要となり、白羽の矢はガルシアの次世代の人気デュオ、トロ&リオタールに。彼らはこの数年の間に、高級スポーツジムのBlanche、プランタンデパートの屋上のカフェ・レストランPerrucheなどを手がけ、話題となっている。
アール・ヌーヴォー・スタイルの天井がこのブラッスリーの長年の名物だったが、建築的な価値がそう高くないことから、思い切って今回の改装で姿を消すことになった。それに代わって誕生したのは照明が眩く輝く天井である。ブラッスリーらしさの演出には床のモザイクを。そのモチーフは店名にちなみキャプシーヌ(金蓮花)だ。家具、壁布......21世紀のパリのブラッスリーとして、かれらはグランカフェ・キャプシーヌに新たな生命を吹き込んだのだ。
店内は4つのスペースに分かれ、それぞれ異なる雰囲気の内装だ。黒チョッキのボーイたちが通路を行き交い、わさわさとしたブラッスリーらしさを味わうのなら地上階のスペース。ガラス屋根の下は、ちょっとした温室気分が魅力的だ。気軽にカクテルを一杯!というときはバーカウンターで。上階はインド風サロンといった落ち着いた空間で、寛ぎの食事が楽しめる。
新鮮な海の幸の盛り合わせ。日本語メニューも用意されている。
ブラッスリーの定番前菜、ウッフ・ミモザ(後方)。
アラカルトから鴨料理(29ユーロ)。
フレッシュな魚のグリル。粗塩が塩梅よく振られて食を誘う。
付け合わせの野菜例。
デザートはブラッスリーの定番がそろっている。なお、ランチセット(12時〜17時/前菜+メインまたはメイン+デザート)は19ユーロ。ディナーセット(17時〜/前菜+メインまたはメイン+デザート)は29.50ユーロ。
キャプシーヌ通りに面した横長のブラッスリー。
トロとリオタール。
地上階の通りに面した明るいスペース。開放的な雰囲気なので、半端な時間の食事に活用したい。
バーカウンター。
地上階奥のスペースは21世紀風アール・デコ・スタイル。
2階はインド風サロン。なぜインド? 通りの14番地に店があった時代、リュミエール兄弟が短編の初有料上映を1885年に行ったのがグランカフェの地下のインド風サロンだったことに由来している。
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INFORMATION
Grand Café Capucinesグランカフェ・キャプシーヌ<9区>
4, boulevard Capucines 75009
01・43・12・19・00
OPÉRA
7時〜1時、無休
réalisation:MARIKO OMURA
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