カトリーヌ・ドヌーヴの魅力溢れるヘアスタイル変遷。
Beauty 2021.10.26
カトリーヌ・ドヌーヴは50年にわたってフランス映画界で活躍を続ける。『ロバと王女』(70年)から『8人の女たち』(2002年)にいたるまで、いずれの映画でも彼女のブロンドの巻き髪は目を引く美しさだ。今年10月に78歳の誕生日を迎えたドヌーヴの、印象的なヘアスタイルを紹介しよう。
変わらない美しさと、映画界での確固たる人気を誇るカトリーヌ・ドヌーヴ。(ニューヨーク、1988年2月1日)photo : Getty Images
シャルル・ペロー原作、ジャック・ドゥミ監督の映画『ロバと王女』では、印象的な太陽のような色のワンピースを纏い、艶やかなロングのブロンドヘアを、ふっくらした低い位置のポニーテールでまとめている。その6年前には、同監督作品『シェルブールの雨傘』(64年)にも主演。この作品はドヌーヴの女優としての出世作としても知られ、第17回カンヌ国際映画祭で最高賞のパルムドールを受賞している。この伝説的なミュージカル映画の中で、ドヌーヴはブロンドの髪をポニーテールにして細いリボンを着けているが、このヘアスタイルは60年代に大人気となった。
ボリューム感のあるヘアスタイルは、ドヌーヴの象徴。
70年代、ドヌーヴの定番ヘアスタイルであるオールバックや外ハネ、そして大ぶりのカールが登場。シャネルのアメリカ向け広告モデルに抜擢され、大物映画女優としてのキャリアを印象付けた頃だ。ドヌーヴの大ぶりのカールヘア、そしてボリューム感のあるヘアスタイルは93年まで続く。
レッドカーペットに登場する際などは、シックなまとめ髪や編み込みをするものの、ドヌーヴ自身は下ろした髪を好む。
カトリーヌ・ドヌーブのヘアスタイル遍歴。
魅惑のブロンドヘアの真実とは?
ブリジット・バルドーやマリリン・モンロー同様、カトリーヌ・ドヌーヴもブロンドヘアで有名だが、実は彼女の地毛はブルネット(栗毛)であった。
ドヌーヴは19歳の時に初めて髪の色を染めている。10年、「L'Express」のインタビューに彼女はこう答えている。「当時19歳だった私は、ブロンドの髪の方が男性をより惹きつけると考えたの。でも、まったくの間違いだったわ」
そう述べる一方、彼女の女優としてのキャリアの大半(97年から05年の間を除く)はブロンドで過ごしている。美容師のクリストフ・ロバンが彼女のヘアカラーを担当している。78歳を迎えた現在もドヌーヴは、太陽のように輝くブロンドヘアをキープし、第一線で活躍し続ける。最近ではエマニュエル・ベルコ監督作品の『ミス・ブルターニュの恋』(13年)や『太陽のめざめ』(15年)、2021年のカンヌ国際映画祭非コンペティション部門で発表された『Peaceful』(英題)。また、マルタン・プロヴォ監督の『ルージュの手紙』(17年)、さらにダヴィッド・カヴィリオリ、ユーゴ・ベナモジク両監督による『Terrible Jungle』(原題、20年)に出演し、輝きを放ち続けている。
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texte : Julia Avellaneda, Laurène Saby (madame.lefigaro.fr), traduction : Hanae Yamaguchi