7月16日が1周忌、ジェーン・バーキンのお墓参りへ。
フィガロジャポン3月号「我が愛しのジェーン・バーキン」が1/20に無事発売になり、担当した私、思い立って2月に7年ぶりプライベートでパリに行くことに。昨年10月から村上香住子さんにパリへ行っていただき、お力を借りながら少しずつ取材を進めていました。親しい人たちが語る原稿や、本人が語る過去の記事を読んでいたら、校了する頃には一度もジェーンに会ったことがないのに親戚を亡くしたような気持ちになっていました。だから、今回パリにいる間にジェーンが眠るモンパルナス墓地へ行こう、と思ったのです。
大きなセルジュ・ゲンズブールの墓。
セルジュの墓から左へワンブロック離れた場所に、長女のケイト・バリーと一緒に埋葬されている。咲き始めたラナンキュラスの花束と、雑誌を捧げました。
私にとってジェーンは、カトリーヌ・ドヌーヴやブリジット・バルドーと並ぶ60年代のアイコンのひとりで、ファッションやヘアメイクのインスピ源ではあるものの、リアリティはなく......。どちらかといえば、同い年の次女シャルロット・ゲンズブールのほうが身近な存在。昨年、彼女が監督したドキュメンタリー映画『ジェーンとシャルロット』を観て、芸能一家といえど母娘の複雑な関係や想いは同じなのだなと思う一方で、こんな偉大な親のもとで育つのは大変だろうな、と思ったことがお墓の前で蘇ってきました。
没後1年の今日、東京と大阪でこの『ジェーンとシャルロット』の追悼上映が一夜限りで開催されます。東京は上映後に『ジェーン・バーキンと娘たち』(白水社刊)を上梓する村上香住子さんと松山晋也さんのトークイベントも。私も再び母娘の姿をスクリーンで観てきます。
それにしても、生きている間に一度でもいいからジェーンに会いたかった。
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加藤さやか
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