シャルレーヌ公妃、コロナで公務を欠席。真相は...?
Culture 2022.06.15
シャルレーヌ公妃(40)は、4月30日には15カ月ぶりの公務をこなした。離婚や出奔の噂が絶えない中、それはモナコ国民待望の恩返しとなった。しかし、「大きな幻影だ」と騒ぐ人もいる。
F1グランプリに出席したモナコ公国シャルレーヌ公妃。(モンテカルロ、2022年5月29日)photography: Getty Images
長い間、公妃はモナコには戻らず、ずっと南アフリカに残ると囁かれていた。公式発表では、耳鼻咽喉科の重篤な感染症で飛行機に乗れないためとされていた。
が、巷では、モナコの旧市街「ル・ロシェ」、ギクシャクした夫、そして決別した夫婦関係から距離を置きたかったからでは? と囁かれている。
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モナコ公国シャルレーヌ公妃が距離を置いたという噂は2021年11月に広まった。今回の帰国は実に10カ月ぶり。安堵したのも束の間、ル・ロシェに到着してしばらくすると、モナコ公アルベール2世は、妻が「肉体的にも精神的にも疲れ切っている」ため、専門の施設に入院させたと発表した。
4ヶ月という長い療養期間を経て、公妃はスイスのクリニックで「薬物と睡眠薬の中毒」の治療を受けたと、『Voici(ヴォワスィ)』の編集者マリオン・アロンベールは雑誌『Le Point(ル・ポワン)』のコラムで述べている。
シャルレーヌ公妃が宮殿に帰ってきたのは3月12日。公妃は公の場に再び姿を現すことに同意した。
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そして4月30日、公妃はフォーミュラEグランプリに出席。最後の公務(2021年1月モナコ大聖堂で行われた聖デヴォートの祝典)から15ヶ月が経っていた。
その際、公妃はプラチナブロンドのショートヘアに、グレーの控えめなファッションで登場した。
側近や一般市民にも衝撃を与えた、モホークインディアンをイメージした「ハーフホーク(ワンサイドを刈り上げたスタイル)」ヘアスタイルも、2020年12月に公妃が披露したロックンロールファッションも、いまでは幻のようだ。
この日シャルレーヌ公妃は、夫と笑顔を交わすこともあった。その後、ラグビーの聖デヴォート大会からモンテカルロ・ファッションウィーク、F1グランプリまで、数々の公式行事に出席した。公妃は、結婚式の衣装も担当したスタイリストのテレンス・ブレイがデザインした淡いブルーのジャンプスーツを身に纏っていた。
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1200万ユーロ(約16億9276万円)の契約
しかし、突然の幸せの訪れというシナリオは信じがたいと訝しむ人も多い。英タブロイド紙『デイリー・メール』の中で、ボディランゲージの専門家ジュディ・ジェームズは、レース中の公妃は「心から喜んでいる様子はなかった」と述べている。公妃は、夫との「無理なポーズ」や「触れ合い」を避けたという。
離婚が近いという憶測は、いまも絶えることがない。ある匿名の情報筋は5月初め、『Voici』紙のコラムで、ふたりの夫婦の間に金銭的な合意があったという疑惑の存在に言及したほどだ。同誌によると、シャルレーヌ公妃は、夫が「年間1200万ユーロ」を支払うことを条件に、公国への帰還に同意していたという。
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悪質な“風評被害”
タブロイド紙『Page Six(ページ・シックス)』は、いち早くこの噂を否定した。
「もちろん、彼女は寛大な婚前契約を結んだが、アルベール2世は彼女にお金を払う必要はありません」と、ある匿名の関係者は5月11日、メディアに語っている。「病気で長い間不在だったシャルレーヌ公妃は、アルベール2世と子どもたちと一緒に戻ってこられて本当に幸せです。毎週末、田舎の家で過ごしているそうです。アルベール2世はシャルレーヌ公妃を全面的に支援し、彼女のチャリティ活動に対処する手助けをしています」
このことは、アルベール2世が6月4日(土)にフランスの新聞、『Journal du Dimanche(ジュルナル・デュ・ディマンシュ)』のインタビューに応じ、家族が経験した辛い時期について語ったことからも明らかである。
「悪意のある噂を流され、私たちが傷ついたことは明らかです。でも、距離があっても一緒にいられたし、たくさん話もしました。今日、シャルレーヌ公妃は私たちのもとに戻ってきました。彼女が良くなって、やっと一緒に過ごせるようになりました。それは、私たちにとって安心であり、喜びでもあるのです」
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シャルレーヌ公妃のコメントは
シャルレーヌ公妃は、自らの傷を治し、体調を整え、復活した。このことは、5月24日にモナコの新聞『Monaco-Matin(モナコ−マタン)』の関係者によって明らかにされている。
「まだ私の体調が不安定なので、あまり急ぎたくないのです。ここまでの道のりは長く、困難で、辛いものでした。でも、今日は落ち着いています」と公妃は述べた。また、離婚やスイスでの新居の噂に関して、「残念なことです」と表現した。
「皆さんと同じように、私たちも人間であり、感情や弱さがあります。私たちの家族だけがメディアにさらされ、わずかな人間としての弱さも報道されてしまうのです」と説明した。公妃は、療養中にアルベール2世が与えてくれたすべてのサポートを回想した。
「彼は、私と子どもたちを守るために可能な限りのことをしてくれました。故郷モナコで、家族と一緒にいられることをとても嬉しく思っています」
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再び姿を隠したシャルレーヌ公妃
しかし、6月5日、地元のヨットクラブをスタートするレース「リビエラ・ウォーターバイク・チャレンジ2022」に、アルベール2世は再びひとりで登場。前日、モナコ公国の公室は、公妃が新型コロナウィルスに感染したことを発表した。公式メッセージによると、「現行の保健規則に従い、シャルレーヌ公妃は数日間の隔離期間を設けられる」という。声明では、彼女の健康状態について「心配する状況ではない」とも述べている。モナコ公国の人々は、この運命に翻弄されたプリンセスの次の登場を待ち望んでいることだろう。
text: Chloé Friedmann (madame.lefigaro.fr) translation: Hanae Yamaguchi