第96回アカデミー賞の結果が発表!受賞した作品のインタビューやニュースを総まとめ。
Culture 2024.03.11
3月10日(現地時間)、第96回アカデミー賞がロサンゼルスで開催された。日本からのノミネート作品が3作あった今回のオスカー、気になる結果は?
日本作品、2部門での受賞!
ノミネートされていた日本作品は3作品。そのうち宮崎駿監督『君たちはどう生きるか』が、授賞式開始早々に長編アニメーション賞を受賞! 宮崎監督とスタジオジブリの受賞は『千と千尋の神隠し』以来21年ぶりの快挙。残念ながら宮崎監督は会場に不在で、今後のコメントが待たれるところ。
また山崎貴監督『ゴジラ-1.0』が視覚効果賞を獲得。アジア初の快挙で、大規模な予算を投入したライバル作品を抑えての受賞に現地入りしていた山崎監督はじめ制作スタッフの感動もひとしお。
『ゴジラ-1.0』
-- 『ゴジラ-1.0』【大ヒット上映中】 (@godzilla231103) March 11, 2024
アカデミー賞視覚効果賞受賞の際の、#山崎貴 監督のスピーチです。
四十年以上前『スターウォーズ』と『未知との遭遇』を見たショックからキャリアをスタートさせた私にとって、
この場所は望む事すら想像しなかった場所でした。... pic.twitter.com/EMj0dagUPR
国際長編映画賞にノミネートされながら、惜しくも受賞を逃してしまったヴィム・ヴェンダース監督『PERFECT DAYS』だが、現地でも主演を務めた役所広司の存在感は光っていた。
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脚本賞を勝ち取った「ママ」に注目殺到?! 『落下の解剖学』のコメントが話題に。
脚本賞を勝ち取ったのはジュスティーヌ・トリエ監督・脚本の『落下の解剖学』。カンヌ国際映画祭で最高賞パルムドール賞を獲得した本作だが、アカデミー賞にノミネートされた際のトリエ監督の感情の爆発具合に注目が集まっていた。
『#落下の解剖学』、アカデミー脚本賞を受賞!
-- madame FIGARO japon (@madameFIGARO_jp) March 10, 2024
監督ジュスティーヌ・トリエ、ノミネートの瞬間の大喜びの映像を振り返る。https://t.co/BbEZh5DAsG #アカデミー賞 #Oscars2024
受賞後、監督のコメントがまた話題に。
「脚本を書いていた時はロックダウン下で、ふたりの子どもにアニメの『ONE PIECE』を見せていました。仕事とおむつの間に境界線なんてありませんでした。私たちが前から始めたかったことが、今夜、少しずつ動き出します」
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開催前から大本命?! 鎬を削った2作品とは?
ノミネート時から囁かれていたのが、今回のアカデミー賞がヨルゴス・ランティモス監督『哀れなるものたち』とクリストファー・ノーラン監督『オッペンハイマー』の一騎打ちになるのではという噂。それを証明するかのように、2作品の受賞は際立っていた。
『哀れなるものたち』は主演女優賞、美術賞、衣装デザイン賞、メイク&ヘア賞の4部門を受賞!
主演女優賞となったエマ・ストーンは『ラ・ラ・ランド』(16年)以来2度目の主演女優賞となる。本作ではプロデューサーも務めた彼女が、セックスシーンの演出を務めたインティマシーコーディネーターへの感謝を語ったインタビューは必見だ。
#エマ・ストーン、『#哀れなるものたち』で主演女優賞を受賞!
-- madame FIGARO japon (@madameFIGARO_jp) March 11, 2024
プロデューサーとしても活躍した本作のインタビューで語った、ラブシーンを演出してくれたインティマシーコーディネーターへの感謝の言葉が印象的でした!#アカデミー賞 #Oscars2024 https://t.co/gxNZTt0RDH
また、衣装に関してはファッションエディターの栗山愛以による深掘り解説も見逃せない!
アカデミー賞衣装デザイン賞を受賞した『#哀れなるものたち』。ファッションエディター栗山愛以が、劇中の華麗なコスチュームを語り尽くす!#アカデミー賞 #Oscars2024 https://t.co/9trE4BOMw0
-- madame FIGARO japon (@madameFIGARO_jp) March 11, 2024
この作品と原作小説を愛してやまない、フィガロジャポン編集部編集RFのブログも理解を深める手助けになるはず。
>>関連記事:かわいい子には旅をさせよ、『哀れなるものたち』のベラが旅路で見た世界は?
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公開が待ちきれない『オッペンハイマー』、あなたはどう見る?
最多13部門にノミネート、助演男優賞、撮影賞、編集賞、作曲賞、主演男優賞、監督賞、作品賞の7部門での受賞を達成したのが、日本では3月29日から上映開始の『オッペンハイマー』。
これまで『ダークナイト』(2008年)『インセプション』(10年)と有力視されながらノミネートすらされず、『ダンケルク』(17年)でも受賞を逃していたクリストファー・ノーランにとっては悲願の監督賞だ。
助演男優賞に輝いたロバート・ダウニー・Jr.の自虐を込めたスピーチも光った。
#オッペンハイマー の演技で、#アカデミー賞 助演男優賞を受賞したのは #ロバート・ダウニー・Jr 。ドラッグで入院生活までした自分を軽やかに揶揄するスピーチは,さすが❗️
-- madame FIGARO japon (@madameFIGARO_jp) March 11, 2024
初ノミネートにして主演男優賞に輝いたキリアン・マーフィー。原爆を生み出した「怪物」にして「天才」の人生を、彼はどのようにして体現したのか? その演技のアプローチは必見。
唯一の被爆国として、日本がこの映画をどう受け止めるか、世界の関心も高い。アメリカの映画人は『オッペンハイマー』を、原爆を、水爆を、世界をどう捉えているのか......ぜひ劇場で確かめてみて。
text: madame FIGARO japon