「もっとお金を稼ぎたい」あなたに。お金と向き合うための3冊を申真衣がセレクト。【いま知りたいことを、本の中に見つける vol.8】
Culture 2025.09.01
知りたい、深めたい、共感したい──私たちのそんな欲求にこたえる本を26テーマ別に紹介。各テーマの選者を手がけた賢者の言葉から、世界が変わって見えてくる贅沢な読書体験へ!
vol.8は「もっとお金を稼ぎたい」をテーマに、GENDA取締役、モデル・申真衣が選んだ3冊を紹介。投資や社会構造を基本から学びなおしたい。そんなあなたにお金との向き合い方を教えてくれる一冊とは――。
選者:申真衣(GENDA取締役・モデル)
もっとお金を稼ぎたい。
お金を稼ぐことは簡単でも楽でもない。それを知る出発点は、資本主義社会の構造や経済の仕組みを理解することにある。情報があふれる現代は安易な成功法に飛びついてしまいがちだが、土台となる知識がないことで誤った選択をしてしまう危うさがある。今回選んだ3冊は、いずれも「すぐに役立つテクニック」ではなく、時代を超えて通用する思考の基盤に必要な情報を与えてくれる。資本と労働の関係、感情とお金の繋がり、そして社会の中でどう自分を位置づけていくか。異なる切り口で、お金と向き合うための確かな足場を築いてくれる。
1. 『21世紀の資本』
トマ・ピケティ著 山形浩生、守岡桜、森本正史訳 みすず書房刊 ¥6,050
膨大な歴史的データをもとに、「資本からのリターンは労働からのリターンを上回る」という資本主義の構造的事実を明らかにし、それが格差拡大の根本要因であり、資本主義に内在する宿命であることを示した経済書。「本の厚みに圧倒されてしまうかもしれませんが、資本主義の核心を突いた内容は、誰もが知るべき教養です。お金持ちになるには資本を持つ側になるしかないという厳しい現実に、正面から向き合う覚悟が芽生える一冊です」
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2. 『いま君に伝えたいお金の話』
村上世彰著 幻冬舎文庫 ¥550
投資家・村上世彰氏が、若い世代に向けて「お金とは何か」「社会はどう成り立っているのか」を、自身の経験を交えながら語った一冊。資本主義や資本市場について、専門用語を使わずやさしく解説。「子どもの頃から投資に触れていた著者ならではの金言がちりばめられています。自分の子どもが年頃になったら、真っ先に手渡したい本。株式投資の具体的なテクニックではなく、お金の本質そのものを理解する一助になります」
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3. 『サイコロジー・オブ・マネー
一生お金に困らない「富」のマインドセット』
モーガン・ハウセル著 児島修訳 ダイヤモンド社刊 ¥1,870
お金にまつわる人間の思い込みやバイアスについて、歴史的な実例や著名な投資家のエピソードを交えながら解説。人間の心理を読み解き、感情や思考の傾向が資産形成にどう影響するかを考えさせる内容である。「データやエピソードをもとに、お金を殖やすうえで重要なポイントを整理してくれています。分かりやすい解説を通して資産を築く大切さに気づくことができ、感情に左右されずにお金と向き合うための視点を得られます」
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東京大学経済学部を卒業後、ゴールドマン・サックス証券を経て起業。株式会社GENDAの取締役を務めながら、女性誌「VERY NaVY」のモデルとしても活躍中。
@shinmai0728
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*「フィガロジャポン」2025年9月号より抜粋