CHAIと巡る、都内台湾グルメツアー 本場の味を覚えた店主が作る、創作台湾料理。
Gourmet 2019.06.20
本誌8月号『まだ見ぬ台湾。』と連動で、オンラインでは世界で話題のバンドのCHAIが台湾グルメを案内! 台湾でのツアー経験を持ち、アジア料理、とくに餃子が大好きと公言するメンバーから、ベースのユウキさん&ドラムのユナさんが登場。第1回、第2回に続いて最終回となる今回の行先は?
東京台湾
中目黒駅から歩いておよそ2分のところに、創作台湾料理店「東京台湾」がある。周りの都会的な街並みに対して、ここだけどこか懐かしくて温かい雰囲気を醸し出している。なんだか“帰って来た”と感じさせる場所だ。
今回の最終目的地であるお店を見つけると、期待に胸を膨らませたふたりは指差し確認! すぐに「お邪魔しま〜す」と足を踏み入れると、台湾にやってきたような感覚に。
店内には、店主の須藤さんが台湾で見つけてきたグッズや東京台湾のオリジナルのアイテムが壁や天井にところ狭しと並べられている。まるで台湾と日本の境界にいるよう。
ユウキ「装飾は賑やかだけど、畳も敷いてるし落ち着くね」
ユナ「可愛いものが集められているから、つい見とれちゃう」
しばらくお店の雰囲気に浸っていると、当店で人気ナンバーワンの水餃子が登場! 茹で上がったばかりのつやつやぷりんぷりんの姿を見たふたりは、目をキラキラさせながらゴクリと唾を飲む。
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家庭料理のエッセンスを注いだ、リピート必至の極上の味
東京台湾で提供される食事は、店主の須藤さんが台湾を旅しながら、現地の家庭料理を食べてフィードバックした創作料理。現在も2ヵ月に一度のペースで台湾に渡り、料理を進化させている。そのなかでも「水餃子はすでに完成形」という定番の逸品。
ユウキ「あはは、箸で持てないくらい大きくてぷるぷるしてる! しかもアツアツ〜」
ユナ「餃子好きの私たちはつい焦っちゃうけど、慎重にね(笑)」
茹で上がったばかりの水餃子の中には、おいしいスープがたっぷり。「名物水餃子」(4個入)¥500
皮にはタピオカの原料でもある芋粉を使っているため、クセになるモチモチ感がある。タレは台湾のベースに、パパイヤやココナッツなどのフルーツを焼き込み、さらに8種類のスパイスをミックスしたオリジナル。辛味はいっさいなく、香り高い醤油にうっすら甘みを感じる奥深い味だ。
ユナ「これは常連になる美味しさ! 噛むと中から旨みたっぷりの肉汁が溢れ出して……幸せ。これは飲み物だ(笑)」
ユウキ「皮とタレを楽しむ餃子だね。タレはすごくフルーティ。私は辛いものが苦手だから、ちょうどいいんだ。ふだんは焼きが好きだけど、これを食べて水餃子に惚れちゃった」
さきほど水餃子を食べ終わったばかりのふたりは、オムレツを前に改めて「いただきます!」と元気のいい挨拶。
続いては、牡蠣のオムレツ。これも四方を海に囲まれた台湾の定番料理。焼きあがってすぐ鉄板のままサーブされると、まだ上の方は半熟でトロトロしていて視覚からも食欲が湧いてくる。
ユウキ「牡蠣がたくさん入ってて贅沢だね」
ユナ「食べてみるとフワフワトロトロの中にシャキシャキした食べ応えが……」
あつあつの鉄鍋にのせて運ばれてくる「台湾切り干し大根と牡蠣オムレツ」¥980
オムレツの中には漬物や切り干し大根が入っていて、ザクザクした食感がいいアクセントに。ソースは、日本でもなじみのあるお好み焼きのソースに近い、ほんのり甘い旨味の詰まったソースを使っている。
ユナ「塩気のある漬物が卵とソースと絡んで、日本人が好きな甘じょっぱい感じに!」
ユウキ「私は苦手だから別添えだけど、パクチーもついてるんだね」
ユナ「うん。パクチーをのせるとちょっとさっぱりして、これまたおいしくて。2パターンの味を試してみるのもいいかも」
店内はテーブルと座敷をそれぞれ用意。オーナーが台湾で買い付けてきたというグラスを前に、「可愛い~! これ、いくらですか?」とさっそく買う気満々のふたり。
おいしい料理に舌鼓を打ちながら、パイナップルジュースとグァバジュースで乾杯。以前ツアーで訪れた台湾での思い出話に花を咲かせる2人は、すっかり台湾にいる気分かのよう。
ユナ「ごはんを食べてまた台湾に行きたくなった〜。そしてたくさん食べたい〜(笑)」
ユウキ「このお店もそうだけど、台湾料理って全体的に素材の味を生かしているし、薄味で身体にもよさそう。台湾熱、盛り上がった!」
店内には、台湾で購入した雑貨屋民芸品がインテリアに。
朝からおいしい台湾料理やスイーツを堪能して、ふたりの顔は満足そう。一日お店を回ってみての感想を聞くと──。
ユナ「どのお店のごはんもスイーツもおいしくて、すぐにマナカナに教えないとって思った。台湾を感じられるいいお店を知れてよかった!」
ユウキ「ステキなお店が東京にあることで、台湾を身近に感じられたね。どこも見た目もメニューも可愛かったし、私も早速いろんな人に『いいお店あるよ〜』って自慢したい」
この日のおいしい体験を振り返りながら、ユナさんとユウキさんはまだまだ話し足りない様子。食通を惹きつけてやまない台湾グルメにこれからも注目だ。
東京都目黒区上目黒2-14-1
tel:03-6451-2499
営)12時~14時(水・日曜は休み)、17時〜24時
休)水曜(ランチ・ディナーともに不定期で休みの場合あり)
www.facebook.com/東京台湾-949624258385647
双子のマナ(Vo&Key)・カナ(Vo&Gt)に、ユウキ(Ba&Cho)とユナ(Dr&Cho)のリズム隊で編成された4人組「NEO - ニュー・エキサイト・オンナバンド」。2017年、ファーストアルバム「PINK」が各チャートを席捲、各方面で絶賛される。海外でも高く評価され、18年にはアメリカとイギリスでもデビューを果たし、4度のアメリカツアーと2度の全英ツアーを成功させる。19年2月、セカンドアルバム『PUNK』をリリース。3月にアメリカ、5月にヨーロッパツアーを経て、6月に日本全国を巡る「PINKなPUNKがプンプンプントゥアー!」がスタート。
ホームページ:https://chai-band.com
インスタグラム:@chaiofficialjpn
CHAIのドラム担当。最近はあらゆるタピオカを飲んで、わたしの心を満たしてくれるものを探しています。
CHAIのベース担当。最近はユナの話を聞いては、聞き流しています。
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photos : YUSUKE ABE(YARD), texte : HISAMOTO CHIKARAISHI