料理家・国際中医薬膳師のちづかみゆきによる、季節に合った、おいしくて身体にいい薬膳レシピをご紹介。
遅れを取り戻すかのように一気に色づいた紅葉も見ごろを過ぎ、いよいよ冬らしいホリデーシーズンに入りました。空気もカラカラ、お肌の乾燥が気になります。お肌だけでなく身体全体が乾くことになるため、鼻やのどの粘膜が乾けば風邪などの感染リスクがあがりますし、腸が乾けば排泄物も乾いて便秘につながります。乾燥は本来秋の季節の特徴ですが、これからは暖房が欠かせないこともあって、真冬にかけても引き続き乾燥対策が必須です。
今回はしっかりと潤いを補い、おもてなしにもおすすめのミートローフをご紹介します。揃える材料も少し多めですし、多少手間もかかるかもしれません。ですがせっかくのホリデーシーズン、テーブルがとても華やぐレシピなので、お料理することも楽しんでいただきたいです。
このレシピは潤いを補うだけでなく、年末年始のイベントで食べ過ぎてしまう時期に胃腸をケアし、腸活してデトックスできるようにも考えました。
まず潤い食材は豚肉(合挽肉使用ですが)、卵、イチジク、アーモンド、チーズ。
イチジクやアーモンドは便通をよくする働きもあります。チーズも腸によい発酵食品ですし、マッシュルームやオートミールも腸活食材。さらにこの2食材は胃腸をケアしてその機能を高めます。また、挽肉の割合を減らしてマッシュルームやオートミールを使うことによって柔らかく軽やかに仕上がりました。挽肉のつなぎにオートミールを使うと食物繊維も摂れ、グルテンフリーにもなるので最近のお気に入りなのですが、パン粉のようにミルクに浸したりすることもなくそのまま加えるため、細かく挽いたインスタントタイプを使ってください。
他にお料理があるなら5~6人分取れますが、なければ2~3人分といったところです。ぜひ今年のパーティーメニューに加えてみてください。
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ドライイチジクとアーモンドのミートローフ

【材料】(18cmのパウンド型1台分)
牛豚合挽肉 250g
タマネギ 1/4個
マッシュルーム 50g(4個くらい)
エクストラバージンオリーブオイル 大さじ1/2
ドライイチジク 大3個
バルサミコ酢 小さじ1/2
スライスアーモンド 20g
トレビス、セルバチコ、クレソン 適宜
<A>
塩 小さじ1/2
酒 大さじ1/2
<B>
インスタントオーツ 大さじ3
卵 1個
タイム 葉2枝分
コショウ 少々
<C>
粉チーズ 大さじ3
ケチャップ 大さじ3
バルサミコ酢 小さじ2
はちみつ 小さじ2
塩 1つまみ
コショウ 少々
【作り方】
1. タマネギとマッシュルームはみじん切りにし、オリーブオイルでしんなりするまで炒めて分量外の塩コショウ少々をふり、粗熱をとる。ドライイチジクはそれぞれ半分くらいにちぎり、バルサミコ酢を絡める。スライスアーモンドは軽くローストするかフライパンで煎る。Cを混ぜ合わせる。パウンド型にオーブンペーパーを敷く。オーブンを180℃に予熱する。
2. ボウルに合挽肉とAを入れて練る。炒めたタマネギとマッシュルーム、Bを加えてよく混ぜ合わせる。スライスアーモンドを加えてアーモンドが折れないよう混ぜ、ドライイチジクを押し込みながらパウンド型に詰める。
3. 2をオーブンに入れ10分加熱し、Cを流し入れる。220℃に上げてさらに20分焼く。串をさして濁った水分が出てこなければ10分休ませてから型から外し、切り分ける。トレビスなどとともにうつわに盛る。
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料理家・国際中医薬膳師。身体を壊したことがきっかけで薬膳を学び資格を取得。上海、ボストンで活動後、東京に拠点を移す。旬食材の効能を活かした心と身体に寄り添うレシピを提案。料理教室meixue(メイシュエ)主宰。雑誌、企業へのレシピ提供、コラム執筆などを行う。近著に「暮らしの図鑑 薬膳」「巣ごもりごはん便利帳」など。
http://meixue.jp
Instagram: @miyukichizuka







