ニッポンの小さな旅へ。 【奄美大島】クリエイターを魅了する、島の文化に出合う旅。
Travel 2021.03.27
奄美大島
- AMAMI OSHIMA -
鹿児島市から南へ約380㎞と遠く離れ、太平洋に浮かぶ奄美大島。透き通る海では、高確率でウミガメに遭遇するという。ジャングルに入ると、ガジュマルやハイビスカス、ちょっぴり毒々しいアダン、太く根を張るクワズイモ……。生い茂る亜熱帯の植物が異国情緒を醸し出す。夜になると、月明かりに誘われて浜辺からやってきたカニやヤドカリが、街灯すらない真っ暗な道を歩いている。
奄美十景のひとつと呼ばれる、あやまる岬。迫力ある海岸線のパノラマが楽しめる。
人々は、サトウキビを育てて、海水から塩を作り、山でイノシシを捕る。豊かな作物を分け合って、昔ながらの郷土料理を味わう。交通が発達していないため、旅人にとっては不便もあるが、島の人たちの素朴な暮らしを追体験できるのが醍醐味だ。サーフィンのメッカとしても知られ、移住者も多い。その自然に寄り添う生きざまに、シンパシーを覚える。
田中一村が絵のモチーフにもしたアダンの実がそこかしこに。
そんなライフスタイルが、インスピレーションを与えてくれるのだろうか。この島への旅を繰り返すクリエイターは多く、海のブルーや夕陽の茜色、逞しい木々の緑に魅せられて創作を始めた地元の作家もいる。自然の産物といえば、1300 年の歴史を持つといわれる大島紬もそのひとつ。150万年前の地層から出る泥や森に自生する車輪梅を使って素材を染める技術は、豊かな大地が古来の人々に与えた恵みだ。私たちの想像力を刺激してくれる島文化と出合いに、いざ。
椰子の木の後ろに沈みゆく夕日が幻想的。
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*『フィガロジャポン』2020年11月号より抜粋
photos : MIHO KAKUTA