レンゾ・ピアノ設計の屋根を目印に。展示、シアター、図書館まで網羅する、老舗映画会社パテの財団。【シネマティックなパリ vol.2】
Paris 2025.07.02
ご存じのとおり、パリはシネマティックな街である。公的支援を受けた美術館、老舗の製作会社が投資した最新技術を整えた館、映画人が経営する名画座まで、パリだからこそ味わえる映画のときめきと出会いに!
Fondation Jérôme Seydoux-Pathé
フォンダシヨン・ジェローム・セドゥ=パテ〈13区|ゴブラン〉
屋根が特徴的なパテ財団。 photography: Michel Denancé-Coll. Fondation Jérôme Seydoux-Pathé © 2014‒RPBW
子どもから専門家まで楽しめる! 多彩な用途が魅力の財団。
1896年に設立されたフランスの老舗映画会社、パテが2014年に開設した財団。レンゾ・ピアノの設計による芋虫のような形をしたユニークな屋根が特徴だ。財団のコレクションであるカメラや撮影機材、ポスターなどを飾る常設スペースのほか、企画展示スペース、シアター、図書館、専門家向けの資料スペースなどまで網羅。大きな窓ガラスに囲まれた開放的なカフェも魅力的。映画教育にも熱心で、子どもも楽しめるワークショップやプログラムを開催。映画の遺産を多くの人に見てもらうことを目的に幅広く活用できる財団は、さすが映画の国フランスの底力を感じる。
3月29日まで開催された『古代と映画』展では、『ベン・ハー』の撮影に使われた山車やコスチュームなども展示された。 photography: François Ayme © Fondation Jérôme Seydoux-Pathé
フォンダシヨン・ジェローム・セドゥ=パテ〈13区|ゴブラン〉
73, avenue des Gobelins 75013 ★GoogleMap
01-83-79-18-96
Ⓜ︎PLACE D'ITALIE、LES GOBELINS
営)14:00~20:30(火、金)、14:00~19:00(水、木)、11:30~19:00(土)
休)日、月
料)映画と展覧会のセットで一般7ユーロ、展覧会のみ一般5ユーロ、建物見学一般7ユーロ
https://www.fondation-jeromeseydoux-pathe.com/
雑誌編集者を経て渡仏。数々のヨーロッパの映画祭に足繫く訪れ、記事を執筆するほか、ゴールデングローブ賞の投票権を持つ映画評論家。パリ在住30年で、フィガロジャポンにおいてカルチャー関連の記事執筆も多数。 @kurikosato
*「フィガロジャポン」2025年5月号より抜粋
●1ユーロ=約164円(2025年6月現在)
●日本から電話をかける場合、フランスの国番号33の後、市外局番の最初の0を取ります。フランス国内では掲載表記どおりかけてください。
●各紹介アドレスのデータ部分のⓂは地下鉄の駅を示しています。
●掲載店の営業時間、定休日、商品・料理・サービスの価格、掲載施設の開館時間やイベントの開催時期などは、取材時から変更になる可能性もあります。ご了承ください。
editing: Kuriko Sato