パリで忘れられないディナーを! フィガロ編集部が教えるとっておきの6軒。
Paris 2025.10.11
パリ滞在中の最大のお楽しみがグルメ。朝食の新名所や、自慢の逸品が待つランチスポット、ご近所カフェにアペロアドレスまで! パリジェンヌ気分でグルメシティをとことん味わって。
1
Le Petit Lucas
ル・プティ・ルカ
[ 8区|マドレーヌ ]
グランメゾンの味を、ビストロスタイルで気軽に。
一尾丸ごとバターで焼き上げる舌ビラメのムニエルは、ゲストの前でサーブ。なめらかなマッシュポテト、カリッと揚げたフレンチフライ、旬の野菜の蒸し煮をたっぷりと添えて。「Sole Meunière」45ユーロ
マドレーヌ寺院を望む老舗ルカ・カルトンの上階に構えるこの店では、1階のグランメゾンと同じ厳選食材を使った料理がカジュアルに楽しめる。メニューにはパテ・アン・クルート、ポロネギのビネグレット、牛肉のタルタル、黒トリュフのクロックムッシュなどクラシックなメニューが並ぶ。前菜、メイン、デザートからなる日替わり定食は昼夜問わず39ユーロと良心的な価格。格式あるサービスとともに、王道フレンチを気軽に味わえるパリの貴重な一軒だ。
ビーツのコンフィを敷き詰め、シェーブル入りのビネグレットソースで仕上げたサラダ「Betteraves Confites」19ユーロ
内装はクラシカルなブルジョア風で、落ち着いた色調の木製パネルやアンティーク調の照明が優雅な雰囲気。
ル・プティ・ルカ
9, place de la Madeleine 75008
01-42-65-22-90
ⓂMADELEINE
営)12:00~13:30L.O.、19:30~21:00L.O.
休)日、月
要予約
https://www.lucascarton.com/
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2
Dandelion
ダンデライオン
[ 20区|サンブレーズ ]
アジアのエッセンスを加えた、ピュアで鮮烈なひと皿。
カレー風味のオイルに生イカ、セドラ、パクチーを重ね、アプリコットと唐辛子のペーストを添えた前菜「Nouilles de Seche, Pâte à Piment à l'Abricot, Cédrat et Coriandre」15ユーロ
1ツ星レストランのセプティムでスーシェフを、アジア風創作料理店のダブル・ドラゴンでシェフを務めたシェフが、ソムリエとタッグを組んで昨春に独立。パリの中心地から離れているが、瞬く間に評判に。旬の新鮮な食材にフルーツやハーブの自家製ビネガーやオイル、フランス料理の伝統であるソースやピューレなど、前店の経験と技を生かし、時にはアジアの風味も緻密に組み合わせる。生き生きと鮮やかで香り高い料理が特徴だ。
ベルガモット風味のアンディーブ、ワサビ風味のフレッシュチーズ、チリオイル、カラスミの前菜「Endivettes du Loiret à la Bergamotte, Fromage Frais au Raifort et Poutargue」14ユーロ
テーブル席のほか、キッチンが見えるカウンター席もある。
ダンデライオン
46, rue des Vignoles 75020
01-42-50-01-55
ⓂAVRON
営)19:00~22:00(火~木)、12:00~14:30L.O.、19:00~22:00(金、土)
休)日、月
要予約
https://www.restaurantdandelion.com/
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3
Dame
ダーム
[ 9区|サウス・ピガール ]
シェアが楽しい、人気ビストロの新機軸。
コーヒーでマリネした豚の肩肉「Échine de Porc du Tarn Marinée」52ユーロ。奥の付け合わせはサツマイモのピューレ「Purée de Patate Douce」8ユーロ。ワインは120種をラインナップし、「スターワインリスト」の2024年ベストニューカマーに選出された。
9区の人気ビストロ、ボノームのチームが新たに開いた店は、地元の生産者の食材を使った料理と種類豊富なワイン、レコードプレーヤーから流れる音楽で、仲間と過ごす陽気な時間を演出。メインはフランス西部のユー島でとれた舌ビラメ、アヴェロン県の牛肉を使ったステーキなどがあり、好みのソースや付け合わせが選べる。シェアして楽しめるようにと2~4人なら大皿でサーブしてくれる気軽な雰囲気が好評。
ビストロの定番前菜ウフマヨはハーブ入りマヨネーズにピクルス、カリカリのベーコンを載せてアレンジ。「OEuf-Mayonnaise aux Herbes, Chapelure aux Lardons」9ユーロ
内装は1970年代風。
ダーム
38, rue Condorcet 75009
09-87-46-72-89
ⓂANVERS
営)12:00~14:00L.O.、19:00~22:00L.O.(火~木)、12:00~14:00L.O.、19:30~22:30L.O.(金)、12:30~14:30L.O.、19:30~22:30L.O.(土)
休)日、月
要予約
https://dame-resto.fr/
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4
Les Arlots
レザルロ
[ 10区|北駅・東駅 ]
スペシャリテは、旨味たっぷりのソーセージ。
ディナータイムのみ提供するソーセージとジャガイモのピュレ。肉の煮汁を48時間煮詰めたソースをかけた「Saucisse des Arlots, Purée, Jus」22ユーロ。ソーセージにはイベリコ豚の塩漬けやフェンネルシードなども加えている。
チキンレバーのムース、ステーキとコショウソース、内臓肉のテリーヌ、仔羊の肩肉のローストなど、厳選素材を使って丁寧に作ったビストロ料理をラインナップ。何十時間も煮詰めた肉汁や、濃厚なジャガイモのグラタンなど、ソースや付け合わせにも手を抜かない。なかでも自家製ソーセージを使った一品はオープン時からのスペシャリティ。おいしさの秘密は「愛と時間をかけること」とシェフは語る。
23席のこぢんまりとした店。
レザルロ
136, rue du Faubourg Poissonnière 75010
01-42-82-92-01
ⓂGARE DU NORD、POISSONNIÈRE
営)12:00~14:00、19:30~22:00L.O.
休)日、月
要予約
@lesarlots
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5
Colvert
コルヴェール
[ 6区|サンジェルマン ]
気鋭のシェフが就任! サンジェルマンの新名所。
ロゼ色に焼いた鴨むね肉のローストと鴨もも肉のほぐし煮をハーブやキノコと組み合わせたひと皿。ビーツ、キャベツ、ジャガイモのピュレを添えて。「Canette Rôtie」42ユーロ
パリ6区の人気ビストロ、コルヴェールに今年新たなシェフが就任。腕をふるうのは、ザ・ペニンシュラパリのロワゾー・ブランなど、パラスホテルの星付きレストランで研鑽を積んだバチスト・ボルドリ。炭火で香ばしく焼き上げたホタテ、じっくりローストした鴨、春のハーブが香るココット料理など、旬の恵みを生かした料理が好評。ベテランによる温かみのあるサービスとともに、クラシックとモダンが調和した洗練のフレンチを堪能して。
表面を香ばしく炙ったマグロの下にビーツのタルタルを敷き、黒ゴマとクレソンのソースを添えた「Maquereau à la Flame」16ユーロ
石壁とタペストリー風の壁紙が調和する温かみのある空間。オデオン駅からほど近く、旅人にも便利な立地。
コルヴェール
30, rue des Grands Augustins 75006
01-42-03-73-67
ⓂODÉON、ST MICHEL-NOTRE-DAME
営)12:00~14:00L.O.、19:00~22:30L.O.
無休
要予約
https://colvert.paris/reservation/
★Google Map
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6
Les Parisiens
レ・パリジャン
[ 7区|サンジェルマン ]
ビストロラバー垂涎のメニューが勢揃い。
エビやムール貝、アンコウ、キノコを詰めたパイにノルマンディ風クリーム、アニスでフランベした手長エビのビスクをかけたヴォル・オ・ヴァン「Volau-Vent《 Paris ‒ Deauville 》, Sauce Normande」36ユーロ
1ツ星レストランのシェフを経て、パリで3店舗のビストロを持つ腕利きシェフ、チボー・ソンバルディエがレシピを監修。看板メニューは、パイ生地に魚介類を詰めてクリームソースをかけたヴォル・オ・ヴァン、カスタードクリームにメレンゲを浮かせたイル・フロッタントなど。リキュールや蒸留酒、香辛料を駆使して、味や香りの奥深さも緻密に計算。伝統を尊重しながらも、都会的なモダンビストロ料理が味わえる。
牛フィレ肉のステーキと2種のコショウで作ったソース、ジャガイモのチップス「Filet de Boeuf Français, Sauce Deux Poivres Parfumés, Pommes Gaufrettes」48ユーロ
ビストロらしい床のモザイクやベンチ席を現代風に解釈した内装。
レ・パリジャン
Pavillon Faubourg Saint-Germain, 5, rue du Pré-aux-Clercs 75007
01-42-96-65-43
ⓂRUE DU BAC
営)12:00~14:15L.O.、19:00~22:15L.O.
無休
要予約
https://www.pavillon-faubourg-saint-germain.com/restaurant-les-parisiens/
★Google Map
●1ユーロ=約172円(2025年10月現在)
●日本から電話をかける場合、フランスの国番号33の後、市外局番の最初の0を取ります。フランス国内では掲載表記どおりかけてください。
●各紹介アドレスのデータ部分のⓂは地下鉄の駅を示しています。
●掲載店の営業時間、定休日、料理・サービスの価格などは、取材時から変更になる可能性もあります。ご了承ください。
*「フィガロジャポン」2025年5月号より抜粋
photography: Shiro Muramatsu, Mari Shimmura text: Chiaki Mitomi, Sakurako Uozumi