Comme d'habitude 〜パリ・東京行ったり来たりblog〜

メトロポリタン美術館展〜西洋絵画の500年〜

ブレイク・ライヴリー、相変わらず可愛い&ステキっ♡

とミーハー・ケーコは、華やかなメットガラ(Met Gala)のニュースを見ながら只今「新国立美術館」で開催中の『メトロポリタン美術館展〜西洋絵画の500年〜』へ。

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その前に、3年前に訪れたアメリカ・NYにある「メット」のあれこれを思い出すべく、図録とブログの過去記事で復習も。

(関連記事→ https://madamefigaro.jp/paris/blog/keico/the-met.html

(関連記事→ https://madamefigaro.jp/paris/blog/keico/the-met-1.html

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本展は、メトロポリタン美術館の西洋絵画コレクションのうち15世紀の初期ルネサンスの絵画から19世紀のポスト印象派まで、西洋絵画の500年の歴史を彩った巨匠たちの傑作65点(うち46点は日本初公開!)を紹介する展覧会。

フラ・アンジェリコ、ラファエロ、クラーナハ、ティツィアーノ、エル・グレコから、カラヴァッジョ、ジョルジュ・ド・ラ・トゥール、レンブラント、 フェルメール、ルーベンス、ベラスケス、プッサン、ヴァトー、ブーシェ、そしてゴヤ、ターナー、クールベ、マネ、モネ、ルノワール、ドガ、ゴーギャン、ゴッホ、セザンヌまで、時代順に3章構成☆

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年代順でわかりやすく、また人数制限もされているようで、佐々木蔵之介さんのナビゲートによる音声ガイドを聞きながらじっくりとマスターピースを愉しむことができました。

ご興味のある方は、公式サイトの「みどころ」「作品紹介」をご参照ください→ https://met.exhn.jp/works/ 。

ここでは、少しだけ個人的にとても印象的だった作品をピックアップ。

<ルカス・クラーナハ (父)『パリスの審判』>

スクリーンショット 2022-05-04 9.24.00.jpg西洋絵画の人気題材の一つ「パリスの審判」。

3人の女神ユノ、ミネルヴァ、ヴィーナスの中で誰が最も美しいか判定を任されたトロイアの王子パリスが、それぞれ魅惑のオファーを受けた中で「世界一の美女を与える」と約束してくれたヴィーナスを選ぶというお話。

私が初めてクラナッハ作品(長年クラーナハでなはくクラナッハと呼んできたので…)を鑑賞したのは、約10年前、パリのMusee Du Luxembourg (リュクサンブール美術館)での特別展でした。

(関連記事→ https://madamefigaro.jp/paris/blog/keico/51710939.html

クラナッハ親子の作品は、初めて観た日から、そのスレンダーなヌードが素敵で好きになりました。

本作も横・正面・後ろの異なる角度から描かれた女神たちの体が官能的。

<エル・グレコ『羊飼いの礼拝』>

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独特の細長く引き伸ばされた人体描写と明暗表現で、一度観たら忘れられないインパクトを残すグレコの作品。

コロナ前、2020年2月パリで最後に観た美術展がエル・グレコ展@グラン・パレ!?な懐かしい1枚がスマホに残っていました。

この日、この瞬間、まさかコロナで世界がこんなことになるとは夢にも思っていなかったな…。

(関連記事→ https://madamefigaro.jp/paris/blog/keico/2sugalabo-1.html

IMG_3614 copy.jpg<マリー・ドニーズ・ヴィレール『マリー・ジョゼフィーヌ・シャルロット・デュ・ヴァル・ドーニュ(1868年没)』>

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特別な美人とかドラマティックな構図ではないのに、窓辺から顔に光を受けたこの女性と目が合うとしばらく動けず…!

描かれたシーンは、ルーヴル宮の一角で絵を描く女性画家。

フランス革命後に美術館としてオープンしたルーヴル宮の一部は、画学生のアトリエや住まいとして解放されていたのだそう。

窓の外に見えるカップルの姿がまたいい感じ〜と音声ガイドに耳を傾けると、これは女性画家マリー・ドニーズ・ヴィレールが画家仲間を描いたもの。

しかし長いこと新古典主義の巨匠ジャック=ルイ・ダヴィッドの作品だと思われ、20世紀半ばにダヴィッド作品ではない?と疑問視されるとお蔵入りになってしまったと。

見直されたのは、90年代半ば。(って、つい最近じゃない!な驚き)

新古典主義の重鎮作家の作品と思われていたものが、ほぼ無名で女性画家とわかった途端にお蔵入りにされたことに当時の社会・世相も感じられる…な1枚。

今ではこのメット作品も含めてヴィレール作品は3点しか知られてないそうで、メットのヨーロッパ絵画のお宝作品のひとつに。

ブランドや名前に拘らず、この作品を購入した方の審美眼がすごいよね〜と思いますし、私も日々の暮らしの中でそんな眼を養いたい…鍛えたいよ…と思うものの、それはとても難しい。。

<ジョゼフ・マロード・ウィリアム・ターナー『ヴェネツィア、サンタ・マリア・デッラ・サルーテ聖堂の前廊から望む』>

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遠目にも見えた瞬間、ヴェネツィアだ!と思わず駆け寄りたくなった作品は、イギリスの代表的な風景画家ターナー作品と知って、益々前のめり。

44歳の時に初めてイタリアを旅してから、すっかりイタリアの風景に魅了されたというターナー。中でも水の都ヴェネツィアを特に愛したと。

24歳で初めてヴェネツィアを訪れて以来、特に愛してますよ!と自分の想いも重ねて、カナル・グランデ(大運河)を想いました。

<フィンセント・ファン・ゴッホ『花咲く果樹園』>

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ゴッホが南仏アルルで、春の果樹園を描いたもの。

眩しい新緑と爽やかで穏やかな空気感が今の季節と重なりました。

本物と図録や絵葉書などを比べると、色味からして明らかに違う…と感じたりしますが、個人的にはその違い、ギャップが特に大きいと感じるのがゴッホ作品。

ゴッホ作品の本物の前に立った時の吸引力には毎度強く心を掴まれ、後から買った図録を見返すも、その時の強さは感じ難い。

だからやはり本物を観に行きたい!と思った久しぶりの充実の美術鑑賞でした。

<info>
メトロポリタン美術館展〜西洋絵画の500年〜
国立新美術館 企画展示室1E
東京都港区六本木 7-22-2
 

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パリの1枚。

久しぶりの美術鑑賞で、パリで観た大きなエル・グレコ作品が鮮明に思い出されました。

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Belle et Bonne Blogは、気ままに更新。

KEICO

新潟県の老舗旅館に生まれ育つ。
上京、進学、就職、まさかの出逢い?で結婚し2004年渡仏。
現在は夫と共にパリ・東京を行ったり来たりな生活中☆
そんな毎日からのグルメ・ファッション・カルチャー・バカンスなどの話題を中心にブログ更新致します。

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