
ルドン☆秘密の花園
只今、東京丸の内「三菱一号館美術館」で開催中の“ルドン 秘密の花園”展を鑑賞に行ってきました。
三菱一号館美術館は初めて訪れました。
Odilon Redon(オディロン・ルドン)は大好きな画家の1人なので何度かパリでの展覧会、新潟での展覧会等に足を運んでいます。
(関連ブログ→ https://madamefigaro.jp/paris/blog/keico/post-105.html )
(関連ブログ・画像無し→ https://madamefigaro.jp/paris/blog/keico/51707268.html )
(関連ブログ→ https://madamefigaro.jp/paris/blog/keico/petit-palais-musee-des-beaux-arts-de-la-ville-de-paris.html )
(自画像)
オディロンはニックネームで、本名はベルトラン=ジャン・ルドン。
1840年フランス・ボルドー生まれ。
病弱で、生まれてすぐにペイルルバードの親戚の家に引き取られ、11歳になるまでそこで育てられました。
画家としては遅咲きで最初の版画集の出版が39歳の時。
40代後半までは木炭画やリトグラフ(石版画)など「黒」を基調とした作品、50代になってから色彩豊かな作品を発表し、画風が一変。
個人的にはその黒の時代から華やかな時代に変わるギャップが好きで、この画家のファンになりました。
人生の後半に向かうにつれて色鮮やかになっていくとは素敵なこと!
(キャリバンの眠り)
本展はルドンが描いた「植物」に焦点を当てた世界初の展覧会で、ルドンコレクションとして名高い岐阜県美術館はじめ、オルセー美術館、MOMAなど海外の主要美術館から植物モティーフの作品が約90点集結。
(「起源」II. おそらく花の中に最初の視覚が試みられた)
ルドンが描いた黒の世界には、ゲゲゲの鬼太郎「目玉のオヤジ」のような作品が複数。
初めて見たときは、ちょっと気味悪く感じたものの、その想像上の存在は奇妙に面白く見えてきました。
病弱だったルドンが周囲の野山を観察しながら、想像力と独創力を発揮して描いたと思うと感慨深い。
(神秘的な対話)
洗礼者ヨハネの母エリザベツを聖母マリアが訪問するという伝統的なキリスト教の図像を下敷きにしたもの。
(蝶)
これまでルドン作品は比較的たくさん観てきたつもりだったのですが、蝶の絵はここで初めてかも?
晩年のルドンが取り組んだ形態の類似性の探求。
それは蝶なのか、蛾なのか、花なのか?と類似した形態を作品に取り込み、蝶と花が戯れるような創造力を発揮していると。
そして本展の目玉はロベール・ド・ドムシー男爵(1862-1946)の城館を飾った16点の壁画の一挙公開。
その中で、三菱一号館美術館所蔵の大きなパステル画(248.3×162.9cm1)「グラン・ブーケ(大きな花束)」はその大きさと発色の美しさが圧倒的なインパクト!
実際には、こんな感じにそれぞれの絵が配置してあったそう。
写真撮影可のスペースになっているので、サイズ感をリアルに体感しながら、ルドンの絵で囲まれた素敵な食堂を想像できます。
(野の花のいけられた花瓶)
ルドンの描いた色鮮やかな植物作品は、春になり、あちこちで春の花を目にする今日この頃にはぴったりの美術鑑賞でした。
(オフィシャルサイトより)
そしてやはり本質的には私は花より団子…。
三菱一号館美術館内にあるミュージアムカフェ・バー「Café 1894」では、本展会期中限定でいただけいるランチ&デザートが気になりました。
黒の世界を連想させる前菜は、真っ黒な小ヤリイカとアスパラガス、蕪、キヌア、 牛蒡のピューレ。
メインは華やかなパステル画をイメージした豚肉のハニーマスタード焼き 赤ワインのソース。
ドリンクはローズヒップティー。
デザートは、グラン・ブーケのイメージでスフレのように軽い食感のレアチーズケーキに、イチゴとマスカルポーネのソルベを添え、メレンゲや生クリーム、イチゴやベリーで飾りつけ。
こちらのランチまたはケーキを狙って再訪検討中です…。
ARCHIVE
MONTHLY