ドーヴィル 8月のマルシェ「海辺の夏ごはん」
おうちでパリの味 2018.08.25
今年のヴァカンスはドーヴィルへ。
パリから近いので何度も訪れているのですが、いつも地元産の魚介や野菜を料理するのが楽しみです。
今回2度目の滞在になるドーヴィルのマリーナは車が通らないので静か。朝の目覚めはカモメの鳴く声……やっぱり水辺はいいなあ。
街の中心にあるマルシェ広場。このノルマンディーらしい屋根付き市場で、その日食べるものを買い出し、広場のカフェでひと休みするのが毎朝のコースです。マルシェや街の風景はインスタで。
金曜は常設の魚屋以外に漁師さんたちのスタンドが数軒並ぶので、これを目当てにやって来る人の行列が出来ています。鮮度抜群で値段は魚屋の半値以下ですもの!
ここで必ず買うのは、活きたグレーの小エビ。常設の魚屋では高級品ですが、漁師さんが早朝獲ってきたものは格安。缶の大きさで計り売りしながら、あっという間に完売です!
素揚げにして海の塩をひと振りするのがいちばんおいしい。
いのいちばんに魚を買ったら次は野菜だ!広場の角にある地元農家のスタンドへ直行。やっと食べたい露地ものトマトが出てきた~!ささやかですが、これで夏を満喫した気分に。
それから、もう一軒の農家へ。いつも思うのは、野良で逞しく働く女達の美しさよ!広場のカフェテラスに居並ぶ、着飾ってエステ三昧のおばさま達よりも遥かに魅力的ですよ。
週末は更に農園のスタンドが増えて大賑わいです。朝露に濡れたハーブの鮮烈な香り。
いちごは今がいちばん甘いとき。いつも隣街カブールのいちご農家のものを買います。
土曜の朝は、マリーナそばの渡し船に乗って対岸のトゥルーヴィルへ魚を探しに。
魚市場の近くに漁師さん達のマルシェが。後ろの岸壁に着けた船から陸揚げされた魚が素晴らしい!!
なんと鯵が2キロで3euros!!! こういうお得な誘惑にはめっぽう弱いので、つい。
早速、鯵寿司にして浜辺でランチを。塩焼きにした残りは干物にと、突然始まった鯵祭り。
同じ場所で、水・日曜に開かれるトゥルーヴィルのマルシェの模様はこちら。
という訳で、今日ご紹介するのは鯵の干物を使った大好物です。
頭を取って腹開きにした鯵を塩水(水500ccに塩40g)に1時間ほど漬けてから、冷蔵庫にラップ無しで半日~1日置いて乾かします。余計な水分が抜けて、ぐっと旨みが凝縮してきます。
■『ライム&パクチーたっぷりの鯵ごはん』
Riz au Chinchard, citron vert &coriandre
―材料(2人分)
ごはん 1.5合分
鯵の干物 2枚
ライム 2個(又はレモン1個)
パクチー 適量
ナンプラー 小さじ1~好みで
粗挽き胡椒 少々
―作り方
1.焼いた鯵をほぐして、搾ったライム(1個分)とナンプラーを振りかける。それを炊き立てのごはん、刻んだパクチーと一緒に混ぜる。
2.皿に盛り、薄切りのライム(1個分)とパクチーをのせ、粗挽き胡椒をかけていただく。
*粗挽き胡椒は、病みつきになっているマダガスカルの野生の胡椒を使っています。(和洋中なんにでも合う香りのよいもの)
パクチーの替わりにシソ、ライムの替わりにスダチやシークワーサーでもよいですね。
簡単で美味しいので、塩鯖でもたびたび作ります。
夏の休日ランチに是非どうぞ!
■Marché Deauville マルシェ・ドーヴィル
Place du marché 14800 Deauville
営)火・金・土 8~13時(7・8月は毎日営業。漁師のスタンドは金曜日。土・日曜は隣のMarché Trouvilleマルシェ・ トゥルーヴィルで)
SAVE THE DATE デモンストレーション開催 @Paris
Staubのココット鍋やZwillingの包丁を使いながら、
料理&試食をお楽しみください。
みなさまのご来場をお待ちしております!
■開催日:2018年9月8日土曜日
■時間:12~18時
■場所:Concept shop Zwilling-Staub
12,BD de la Madeleine 75009 Paris
www.zwilling-staub-france.com/concept-shop-zwilling-paris
料理クリエイター
長い間モードの仕事に携わった後、2003年に渡仏。料理学校でフランス料理のCAP(職業 適性国家資格)を取得。 パリで日本料理教室やデモンストレーション、東京でフランス料理 教室を開催。フランスの料理専門誌や料理本で、レシピ&スタイリングを担当。2016年春、ベジタリアン向けの料理本『LA CUISINE VEGETARIENNE』をフランス全土と海外県、ベルギー、スイス、イギリスなどのヨーロッパ各地で発売。この連載をまとめた『パリのマルシェを歩く』(CCCメディアハウス刊)が発売中。
Instagram : @haradasachiyo
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料理クリエイター
長い間モードの仕事に携わった後、2003年に渡仏。料理学校でフランス料理のCAP(職業適性国家資格)を取得。 パリで日本料理教室やデモンストレーション、東京でフランス料理教室を開催。フランスの料理専門誌や料理本で、レシピ&スタイリングを担当。この連載をまとめた『パリのマルシェを歩く』(CCCメディアハウス刊)が発売中。
近著に映画の料理を紹介した本『La cuisine japonaise à l'écran』(Gallimard社)と『Le Grand manuel de la cuisine Japonaise』(Hachette-Marabout社)がフランス全土と海外県、ヨーロッパ各地で発売。
Instagram : @haradasachiyo