華やかな香りと高貴な酸味! 繊細にして優美なリースリングの特徴とは?

連載第1回で紹介したシャルドネとは対極にある白ワイン用品種がリースリング。パフュームのように華やかな香りが最大の特徴で、フレッシュで生き生きとした酸味をもち、繊細にして優美なスタイルの白ワインを生み出す。


vol.3 リースリング

原産地はドイツのライン川流域とされ、フランスのアルザス地方やオーストリアのドナウ川流域、新大陸のオーストラリアやニュージーランドでも栽培されている。原産地がかつてブドウ栽培の北限とされていた北緯50度あたりに位置することから明らかなとおり、冷涼な気候でこそ、その本領を発揮。温暖な気候だとリースリング特有の豊かな香りに乏しい。

辛口一辺倒のシャルドネに対して、超辛口ワインから、貴腐ブドウによって造られる超甘口ワインまで、味わいのバリエーションが幅広いのもこの品種の特徴のひとつだ。


ピーター・レーマン
ポートレート リースリング

PETER LEHMANN
PORTRAIT RIESLING

国・地域 : オーストラリア イーデン・ヴァレー
アルコール度数 : 11%

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柑橘の香りが爽やか! 冷涼な地から生まれる酸味。750ml¥2,288(編集部調べ)/サッポロビール(tel:0120-207-80)

オーストラリアでも特に南オーストラリア州でリースリングの栽培が盛んなのは、ドイツ・シレジア地方から多くの移民がアデレード近郊のバロッサに入植したから。標高が高く冷涼なクレア・ヴァレー、イーデン・ヴァレー、アデレード・ヒルズなどで栽培され、このワインもイーデン・ヴァレー産だ。ライムやレモンなど柑橘の香りが爽やかに広がり、酸味も実に爽快。乾いた喉を潤す、いわば「大人のレモネード」。

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酸味    ●●●●●
果実味   ●●●◯◯
ミネラル感  ●●●◯◯

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シュロス・フォルラーツ
ラインガウ リースリング・フォルラーツ 2021

SCHLOSS VOLLRADS
RHEINGAU RIESLING VOLRATZ 2021

国・地域 : ドイツ ラインガウ
アルコール度数 : 11.5%

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発祥の地で造られる、繊細な辛口リースリング。750ml¥2,530/エノテカ(tel:0120-81-3634)

リースリングの生まれ故郷、ラインガウ産のワイン。ドイツワインというと甘口のイメージが強いが、いまはむしろ辛口が主流。ラベルに"Trocken(トロッケン)" とあれば辛口である。とはいえ、ドイツの辛口は高い酸味との兼ね合いから、少し糖分を残し気味にする例が多い。にもかかわらず、このワインはかなりの辛口。白い花や青リンゴの繊細なアロマ。線の細い優美なボディがドイツらしい。

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酸味    ●●●●●
果実味   ●●◯◯◯
ミネラル感  ●●●●◯

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今月の講師

柳 忠之
ワインジャーナリスト

ワイン専門誌記者を経て、1997年に独立。専門誌、ライフスタイル誌等に寄稿。日本ソムリエ協会発行の資格試験向け教本執筆者。シャンパーニュ騎士団シュヴァリエ。

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ワインを自分らしく楽しみ、食卓や日々の生活をより豊かにしたい、そんな知的好奇心の高い人に向けた新しいコミュニティ。知識が身につくワイン講座や試飲イベントの開催、ワインアドバイザーによるコンテンツを日々発信中!

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*「フィガロジャポン」2024年8月号より抜粋

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