ナタリー・ポートマンが感じた『ミス ディオール展覧会』の魅力とは?

Beauty 2024.06.27

現在開催中の『ミス ディオール展覧会 ある女性の物語』。フレグランス、ミス ディオールの誕生から変遷に大きなインスピレーションを与えた、貴重なオートクチュールのドレスやアーカイブ、世界的に活躍するアーティストとのコラボレーション作品などが展示されている。本展覧会の開催にあたり、ミス ディオールのフェイスを務めるナタリー・ポートマンが7年ぶりに来日! 展覧会の魅力をフィガロジャポンにたっぷりと語ってくれた。

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Natalie Portman 1981年生まれ。『レオン』(94年)マチルダ役で映画デビュー。『スター・ウォーズ』シリーズ3作(99年~2012年)など多数の話題作に主演。『ブラック・スワン』(10年)で、米国アカデミー賞主演女優賞ほか多数の賞を受賞。トッド・ヘインズ監督の最新作『メイ・ディセンバー ゆれる真実』が7月12日から公開予定。社会活動家としての側面を持つ知性派として知られる。2児の母。

――今回7年ぶりの来日となりました。ナタリーさんは日本をとても愛してくださっていると感じるのですが、久々の日本はいかがですか?

日本については語り尽くせないぐらい好きです。12歳で映画『レオン』の公開時に初めて訪れて以来、大好きな国で、ディオールの仕事や映画のキャンペーンなどで何度も来日していますが、プライベートで家族とバケーションに訪れたこともあります。日本はディテールの隅々にまで心を配る繊細さがあり、美への愛を惜しまない文化があると思っています。たとえばお店で何か購入すればラッピングも丁寧で美しいですし、レストランでも席数を少なくして完璧なおもてなしを追求する姿勢があったりと、利益優先ではない文化が生きていると思います。

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フランシス・クルジャンによって新たに作られたミス ディオール パルファンのためのキャンペーンで纏った、黒地に花の刺繍を施したドレスとともに。

――フィガロジャポンで何度かインタビューをさせていただきましたが、2年前に「地獄谷で温泉に入るサルが見たい」とおっしゃっていましたね。

ええ。まだ実現していないのですが、いつかは行きたいといまでも思っています。アートや建築にとても興味があるので、直島にもすごく行ってみたいですね。

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――今回六本木で開催されている『ミス ディオール展覧会』をご覧になっていかがでしたか?

素晴らしいエキシビションでした。部屋ごとに異なり、感覚的な体験ができるのですが、入ってすぐのエヴァ・ジョスパンによる刺繍の施された部屋は、サンクチュアリのように美しい空間でした。クチュール ボウをイメージしたネオンのリボンをくぐり抜ける通路は、近未来的な雰囲気に包まれて圧倒されました。才能あふれる女性アーティストたちとのコラボレーション作品も展示されていますが、それぞれに異なる魅力があって、展示物に合わせ異なる空間デザインがされていたのが見事でした。

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クチュール ボウをイメージし、ピンクのリボンに導かれるようなトンネル仕立ての展示スペース。

――空間デザインを担当された建築家の重松象平さんと一緒に観覧されていました。どのようなお話をされましたか?

彼が空間をどう捉えてデザインしたか、背景にある考えを聞くのは貴重な体験でした。刺繍の部屋は外の音が聞こえなくなるようにするため音響的にも特別な空間で、まるで礼拝堂のような雰囲気が生まれるとおっしゃっていた話など、非常に興味深かったです。

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フランス人ビジュアル アーティスト、エヴァ・ジョスパンによるミス ディオール パルファン限定エディション。ボウ(リボン)やトランク、空間にまで広がった刺繍は、インドの工房で熟練の職人たちと女性たちによって手作業で施された。

――2024-25秋冬コレクションのMISS DIORのロゴを生かしたファッションを今日纏っていらっしゃいますね! 女性にとってファッションやビューティは、どういう共通項があると思われますか?

女性が"こうなりたいという願望"とリンクしていると思います。どう感じたいか、どのような香りを纏いたいか、どのような美を理想とするのか、どういう部屋でどんな服を着て過ごしたいか。こうしたすべてが自分らしさの表現であり、女性の願望に繋がります。

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MISS DIORロゴは、マルク・ボアンがクチュールのデザイナーだった時に発案されたもの。2024-25秋冬プレタポルテでもマリア・グラツィア・キウリによりデザインの重要な要素として用いられ、フレグランスのミス ディオールともリンクしながら、ディオールというメゾンの重要なメッセージとして発信されている。

――長年アンバサダーとしてディオールとともに歩んできて、素晴らしい功績を残されてきたと思います。メゾンの物語や哲学がナタリーさんの中に染み込んでいて、大きな影響を与えているように感じます。

そう言っていただきうれしいです。私の人生とキャリアの旅路をミス ディオールとともに歩むことができたのは素晴らしい経験ですし、ディオールというメゾンに関わることができたのは非常に幸運なことだと思っています。ディオールのファッションとビューティを率いるデルフィーヌ・アルノーやヴェロニク・クルトワをはじめとするリーダーシップ溢れる女性たち、そしてもちろんマリア・グラツィア・キウリのように、クリエイティブな先見性がある才能あふれる女性たちによって、現在、ディオールはさらに魅力的なステージを迎えていると感じています。

――世界各国で、それぞれのコンセプトを持って開催されてきた『ミス ディオール展覧会』ですが、今回の日本での展示の見どころを教えてください。

花の香りを楽しめる部屋をはじめ、ミス ディオールの物語を視覚でも聴覚でも感じられる、まさに五感に訴えてくるような仕立てで、いままでにない経験ができると思います。日本人アーティストの作品も空間デザインもユニークなもので、とても感覚的な体験ができるエキシビションです。

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『ミス ディオール展覧会 ある女性の物語』

期間:開催中~2024年7月15日(月、祝)
会場:六本木ミュージアム 東京都港区六本木5-6-20
入場無料 完全予約制。
予約URL:http://on.dior.com/24md

※会期・開場時間等が変更となる場合がございます。詳細は公式特設サイトをご覧ください。
※会場でのお支払いは各種クレジットカード、電子マネー、QR決済をご利用いただけます。現金支払いはできませんので、予めご了承ください。本イベントの予約・入場・会場内での製品購入には、スマートフォンからディオール ビューティー公式LINEアカウントへの友達加が必要。
※平日10:00~17:00の来場者へは、ピエール・エルメ・パリとのコラボレーションスイーツやマカロンボックス、展覧会限定シグネードリンクを抽選で差し上げます。

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モンテーニュ通り30番地、ディオールの夢の城を訪ねて。

text: Naho Sasaki Photographer: Yuto Kudo(NATALIE PORTMAN), Daici Ano(EMPTY SPACE)

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