唐田えりか、堤幸彦監督との初タッグで見つけたもの。

Culture 2025.04.10

堤幸彦と中村正人。映像と音楽、それぞれ最前線で長く活躍するふたりが初タッグ。渋谷に新たな劇場を立ち上げ、こけら落としとして映画『Page30』をリリースした。出演する4人のインタビューを通し見えてきた女優の本質、演じることとは。

唐田えりか

page30-erika-karasuda-01-250408.jpg

オープンカラーシャツ¥28,600、キャミソール¥23,100/ともにマカフィー(トゥモローランド) ショートパンツ¥48,400/カカン その他/スタイリスト私物

Erika Karata
1997年生まれ、千葉県出身。2018年、映画『寝ても覚めても』で初主演、ヨコハマ映画祭で最優秀新人賞受賞。長与千種を演じたNetflixドラマ「極悪女王」が大ヒット。映画『死に損なった男』ほか、4月クールのNHKドラマ「地震のあとで」に出演中。

「全部さらけださないと挑めない現場でした」

年齢もキャリアも違う演者が30ページの台本をわずか3日で身体に入れ、4日目に観客を入れての本公演に挑む。シビアなプロジェクトへと誘われた4人の女優のバックグラウンドをドキュメンタリータッチで構成した映画『Page30』。DREAMS COME TRUEの中村正人がプロデューサーとして渋谷に新たな劇場を用意し、こけら落としにふさわしい挑発的なドラマを堤幸彦監督が作り上げた。

平野琴李を演じた唐田えりかは参加理由をこう語る。「皆、役と自分がどこかリンクしていて、堤さんが台詞を通してそれぞれが抱えているドロッとした感情を引き出そうとしているのがわかるんです。堤さんはさまざまなチャレンジをされ、企画を誰よりも楽しんでいた。私も、追い込まれていく設定を嫌悪することなく、おもしろく乗っかっていけたんだと思います」

page30-erika-karasuda-02-250408.jpg

琴李は知名度が高い分、子役時代のイメージが実年齢での役を阻んでいる。唐田自身、濱口竜介監督の『寝ても覚めても』(2018年)の朝子役で世界的な知名度を得て、Netflixの配信ドラマ「極悪女王」の女子プロレスラー役でイメージを一新した経緯がある。役との距離をどう感じているのだろう。

「朝子役から内向的な性格だと思われがちですが、『極悪女王』の長与千種役の方が普段のテンションに近いかも。でも朝子役を濱口監督から演出された経験があるから、山中瑶子監督の『ナミビアの砂漠』(24年)の役ができたとも思う。本作はいままで演じたどの役より野心が強く、私たち4人の熱量が尋常じゃなく、技術を全部さらけださないと挑めない現場でした。今回の映画は新しい劇場で公開され、劇場は若い世代の発表の場となる計画もあると聞いています。その一部になれたことはうれしい体験となりました」

page30-erika-karasuda-03-250408.jpg

250408-page30-01.jpg

『Page30』
とあるスタジオに集まった4人の女優。30ページの台本を配られ、わずか3日で自分のものにし、4日目には観客に披露するという。稽古が進むうち、演じることを通して4人が抱えるそれぞれの事情が浮き彫りになる。二流の役者、売れない役者、歌手から転身した役者未経験者。そして迎えた4日目の本番――。音楽を担当した上原ひろみのピアノが、時に不穏な空気を醸し出し、時に救いのよう。
●監督・原案・共同脚本/堤 幸彦
●出演/唐田えりか、林田麻里、広山詞葉、MAAKIIIほか
●音楽/上原ひろみ、中村正人
●2024年、日本映画 ●113分
●製作・配給/DCT entertainment
●渋谷 ドリカム シアターほか全国にて公開中

250408-page30-02.jpg

渋谷 ドリカム シアター
supported by Page30 期間限定オープン!

DREAMS COME TRUEにとって渋谷は特別な場所。ライブハウスから活動を開始し、渋谷公会堂、NHKホール、国立代々木競技場第一体育館と、渋谷を舞台に夢を叶えてきた。今年4月、ドリカムにとっての"聖地"に、音楽、文化、ダンス、食など多ジャンルで企画展開するテントシアターが登場。『Page30』の上映をはじめ、さまざまなイベントを予定。新たな夢が生まれる場所になりそう。

渋谷 ドリカム シアター supported by Page30
開催期間:4月11日~6月1日予定
開催場所:東京都渋谷区渋谷3-7-1 渋三広場 ※渋谷警察署裏 https://shibuyadcttheater.jp/

衣装協力:カカン kakan@kakanars.com マカフィー(トゥモローランド)0120-983-511(フリーダイヤル)

photography: © DCT entertainment , Aya Kawachi styling: Taiki Mishima  hair & makeup: Akemi Ezashi (mod’s hair) text: Yuka Kimbara

Share:
  • Twitter
  • Facebook
  • Pinterest

35th特設サイト
パリシティガイド
パリシック
フィガロワインクラブ
Business with Attitude
BRAND SPECIAL
Ranking
Find More Stories

Magazine

FIGARO Japon

About Us

  • Twitter
  • instagram
  • facebook
  • LINE
  • Youtube
  • Pinterest
  • madameFIGARO
  • Newsweek
  • Pen
  • CONTENT STUDIO
  • 書籍
  • 大人の名古屋
  • CE MEDIA HOUSE

掲載商品の価格は、標準税率10%もしくは軽減税率8%の消費税を含んだ総額です。

COPYRIGHT SOCIETE DU FIGARO COPYRIGHT CE Media House Inc., Ltd. NO REPRODUCTION OR REPUBLICATION WITHOUT WRITTEN PERMISSION.