【ミラノコレクションDay4】メゾンやファミリーが受け継ぐアーカイブをなぞりながら、いまの時代、これからの未来を見つめる
Fashion 2024.10.13
先日幕を閉じた2025年春夏コレクション。実際にショーを訪れたエディターのコレクションダイヤリーをお届けします! まずはエディターSachiko Tashiroによる、ミラノ日記をご紹介。
グッチのショーはとにかくポジティブなムードに満ちていた。1986年のヒットソング「Non voglio mica la luna」に乗せてウォーキングするモデルたちはシリアスな表情ではなく、途中、ランウェイを歩きながら踊り出す姿も。サバト・デ・サルノがいかにチームに愛され、グッチというメゾンがファミリーを大切にしているかを感じた。
60年代、70年代のクラフツマンシップを散りばめたディテールのルックに、イーストウエストのフォルムだったり、プレシキグラスのハンドルだったり、コンテンポラリーにアップデートされたバンブーバッグがモダンなアクセントに。デニムに引きずるようなたっぷりとした丈のコートを羽織ったルックが特に印象的だった。
1997年のアーカイブを着想源にしたヴェルサーチェ。バラとポピーのプリント、パステルカラーにアクセントとして差し込まれる赤、オートクチュールラインであるアトリエベルサーチェの職人が施した手刺繍とレースのランジェリーのようなディテール。甘やかなだけではなく、強さもあるルックの数々。赤いストッキングとベージュのパンツのレイヤードはいますぐに着たい!と思った。
マッテオ・タンブリーニの2シーズン目となるトッズ。トレンチコート、ジャケット、ステンカラーコートなど、タイムレスなアイテムに現代的なひねりがプラスされた。イタリアらしいエレガンスと卓越した職人技が光るクラフトマンシップを核とするトッズの世界は未来へ向けて新たなアイデアで進化し続けている。
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フィガロジャポン副編集長。ファッション担当。愛車(自転車)で爆走する姿を、都内のあらゆる場所で目撃される日々。この夏は、素手でヤモリとカブトムシとコクワガタをむんずと捕まえられるようになった。真夜中に一人で湯船に浸かりながら、こっそりと読書をする時間が何よりのご褒美。今一番欲しいものは、好きな服が似合う身体。好きな野菜は豆と茄子、菌類はキノコ、細胞はマクロファージとキラーT細胞。
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