MITSUBISHI UFJ MORGAN STANLEY SECURITIES 世界での挑戦を目指す女性起業家に伴走するJapan Inclusive Ventures Labとは?
Society & Business 2025.09.01
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社会起業家をはじめ、働くことを通して社会に良いインパクトを与える女性を応援するフィガロジャポンのプロジェクト、ビジネス・ウィズ・アティチュード(BWA)。7月11日には、女性起業家がビジネスにかける思いを発信するBWAピッチコンテストが、ポットラック ヤエスで開かれた。
このコンテストの特別セッションに登壇したのは三菱UFJモルガン・スタンレー証券でチーフ・サステナビリティ・オフィサーを務める南里彩子。BWAと同じく、ビジネスを通して社会をより良い方向に変えていきたいという熱意を持った起業家を応援するスタートアップ伴走プログラム、Japan Inclusive Ventures Lab(JIVL)の取り組みを紹介した。
JIVLは、女性や多様なバックグラウンドを持つ起業家を支援することを目的に、三菱UFJモルガン・スタンレー証券が、2024年に立ち上げたスタートアップ伴走プログラム。運営の指揮をとっているのが、同社チーフ・サステナビリティ・オフィサーの南里彩子だ。
BWAピッチコンテストの特別セッションに登壇した三菱UFJ モルガン・スタンレー証券チーフ・サステナビリティ・オフィサーの南里彩子。
三菱UFJ銀行で30年キャリアを積んできた南里。法人営業を20年間担当した後、広報や人事を経てダイバーシティ部門に就任したが、金融業界において極端に女性人材が少ない現状を痛感してきた。
「金融ビジネスでは30年間、どこに行っても女性は私ひとりでした。この状況を打破するためには、もっといろいろなパターンで女性が活躍する場面を作ることが必要だと思っていました」と、南里はこのJIVLの必要性を説く。
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南里によれば、日本の女性起業家を取り巻く現状はまだまだ厳しいという。データによると、開業者のうち女性の割合は25.5%、社長の場合は8.4%、大企業の社長になるとわずか0.8%程度となる。
「女性のリーダーや経営者が増えることで、日本の社会はもっと良くなると感じています。特に若い女性は自分を過小評価する傾向がありますが、意識を変えることで自信を持って前に一歩進める原動力が生まれるはず。私たちは現状を打破するためにJIVLの運営を進めています」
JIVLの基は、2017年に三菱UFJフィナンシャル・グループ(MUFG)の戦略的パートナーであるモルガン・スタンレーがアメリカでスタートしたMorgan Stanley Inclusive Ventures Lab (現Morgan Stanley Inclusive & Sustainable Ventures)というプログラムだ。同プログラムは2021年にはヨーロッパ、中東、アフリカ(EMEA)地域にも拡張し、投資先は100社以上、投資額は45億円に上る。JIVLは、三菱UFJフィナンシャル・グループとモルガン・スタンレーの強みを生かし、日本における世界基準のスタートアップ伴走を目指す。
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JIVLのミッションは、日本におけるグローバルなスタートアップエコシステムを構築し、経済社会における構造変革とESG課題の解決を実践、日本の持続的成長に貢献するというもの。伴走先に選ばれると、三菱UFJモルガン・スタンレー証券より2,500万円の出資が受けられるほか、カスタマイズされた6カ月間のプログラムの受講、業界ネットワークや専門家によるメンターシップへのアクセス、起業家コミュニティからのサポートが受けられる。
「モルガン・スタンレーがグローバルで開催するプログラムと連携して実施され、グローバルのプログラム参加者とともに英語でピッチをする機会も提供されます」
2024年の第一期伴走先には、BWAアワード2024の受賞者でもあるミズエンジニアのやまざきひとみと、アストラフードプランの加納千裕が選ばれた。6カ月間のプログラムを受講したふたりはそれぞれ、ニューヨークとロンドンのデモデイ*にて、投資家や起業家に向け自らの事業を英語でプレゼンテーションをする機会を得た。
* デモデイ:スタートアップが自社のプロダクトや事業計画を、投資家や起業家などに向けてプレゼンテーションするイベント

「海外の人たちに向けてプレゼンテーションするためには、どうやって言語化したらいいのか。繰り返し考えることで自分たちの事業内容やミッションに対する思いも深まります。また自分の考えや事業内容を海外の投資家やスタートアップ仲間にプレゼンすることで、日本では得られないようなフィードバックや発見もある」
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JIVLは、女性だけでなく、人種や性的マイノリティなど多様なバックグラウンドを持つ起業家を対象としている。この日、ピッチを発表した6名のBWAファイナリストに賛辞を送った南里は、会場に向けて「自分の信念に基づいて、社会課題の解決、グローバルに挑戦する力を試したいという人にぜひ挑戦してほしい」と呼びかけた。
JIVLの次期募集は2026年春頃を予定。女性起業家を後押しする社会の機運はいま、確実に高まっている。
Japan Inclusive
Ventures Lab
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photography: Aya Kawachi videography: qomunelab co.,ltd. text: Junko Kubodera