Editor's Blog

作品も佇まいも魅力的な、女性アーティストたち。

こんにちは、編集YUKIです。
ある人と出会いによって世界の見え方が変わったり、誰かのひと言が自分の価値観に大きな影響を及ぼしたり……そんなことが人生には時々、起こりますよね。

と、突然真面目な感じで始まりましたが、編集YUKIにとってそんな瞬間をいくつももたらしてくれたのが、いま順次公開中の企画「女性アーティストたちの、美しき挑戦。」です。そんな彼女たちの、取材時のエピソードを少しご紹介したいと思います。

トップバッターは、川内理香子さん。絵画や立体を用いて“身体”と“思考”の関係性を表現する、フィガロの編集MIもとても好きというアーティストさんです。

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川内理香子さん photo : UJIN MATSUO

透明感があり、華奢で柔らかな印象のご本人からは想像できないほど、大きな作品も手がけている川内さん。身体感覚を表現する彼女の言葉は、作品に通じるかのように具体的でリアリティがありました。作品のモチーフとなる食べ物の話から、朝ごはんトークになったのも面白かったです。この日センスが微塵もない朝ごはんを食べてしまったわたしは口をつぐんで皆のお話を楽しく聞いていました。11月からの個展で、感覚を研ぎすませて川内さんの作品たちと向き合うのがとても楽しみです!

「美しい」という表現についても、今回インタビュー・執筆してくださった住吉智恵さん、友川綾子さん、そしてカメラマン黒坂明美さんというオール女性スタッフとたびたび話しました。アート作品にも、女性に対しても、賞賛や憧憬の気持ちを込めて用いる「美しい」という形容詞が、ときには不本意な形で誰かの枷となってしまうことがあるのかもしれません。

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AKI INOMATAさんは、ヤドカリやインコなど生き物と恊働で作品を制作しています。写真は、取材で伺ったINOMATAさんのスタジオで元気に活動していたヤドカリさん。

聡明な瞳で広い世界を見ているような印象のINOMATAさん。いま表参道GYREにて開催中の『2018年のフランケンシュタイン』プレビューで自身の作品について語る言葉も、誰の心にも“自分ごと”としてすとんと落ちてくるような明快さと魅力がありました。この展覧会は本当に面白く興味深くて、INOMATAさんがインタビューで語っていたように「体験やコミュニケーションを共有する作品」であることがよく伝わってきました。会期は今週末10月14日(日)まで。わたしももう1度足を運びたいと思っています。

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市原えつこさん photo : AKEMI KUROSAKA (STUH)

『デジタルシャーマン・プロジェクト』など強烈なインパクトのあるメディアアート作品を制作する市原えつこさん。お会いするととても思慮深く、関わるすべての人への気配りがすばらしいと感じる方でした。作品や言葉を受け取る側の気持ちも熟考した作品だから、こうして皆で楽しめるのだと、あらためて感じました。記事でも触れられている市原さんのブログも、本当に分かりやすく、読み手にやさしく、何よりすごく面白い!

写真は、取材場所であるシェアオフィスにあった装置(?)を被る、サービス精神旺盛な市原さん。トニー・アウスラーのようなビデオアートかと思いきや、ダンボールでできたアナログというのも素敵です。

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荒井美波さんの作品。北原白秋『帝国美術大学 校歌』2014年  photo : SHO SATO

文豪の筆跡をワイヤーで表現した、この作品を制作したのは荒井美波さん。若い荒井さんが夏目漱石や谷崎潤一郎など作家の直筆文字をモチーフにしていることが、当初意外にも感じられました。尋ねてみたところ、物心ついた頃からお絵描きソフトなどが身近だった彼女にとっては、逆に手書き文字が興味深く、その作家が本当に生きていたのだと感じられるのだそうです。

共通質問の「いまいちばん行きたい場所」として荒井さんが挙げていたのは、ベルリンのテクノハウス「ベルグハイン」。そこはかつてナチスに迫害された同性愛者などマイノリティの人々が集まって文化を作り上げた場所で、その歴史をいまも大切にしているところに惹かれるそう。それは過去の人たちやカルチャーをリスペクトする、彼女の創作に通じるものがあるように思いました。音楽が好きと語る、屈託のない笑顔が印象的でした。

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そして、もうすぐ記事が公開となる画家の平松麻さん。写真は、取材当時ちょうど開催中だった、Rainy Day Bookstore & Caféでの平松さん個展にて。会期中、何度か平松さんが会場を訪れて、この作品を仕上げていきました。

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今回、制作途中の作品も置かれた平松さんのお仕事場にて、撮影と取材が叶いました。足を踏み入れたとたんに、「素敵!」と声をあげたわたしたち。平松さんの凛とした佇まい、絵画への純粋で真っすぐな思いが、その空間を満たしているように感じました。取材後は、神社にお参りして神聖なものに触れたかのような、清々しく澄みわたるような気持ちでお仕事場を後にしました。平松さんのインタビューは近日中に公開予定なので、ぜひ楽しみにお待ちください!

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仕事場にて、平松麻さんのパレット。 photo : AKEMI KUROSAKA (STUH)

こんなに魅力的な方たちが全身全霊を込めて取り組む作品だから、こんなに心を掴まれるのだと、彼女たちに出会って実感しました。5人のすばらしいアーティストの作品に、ひとりでも多くの方が出合うことができるよう、心から願っています。そして5人を含め、アートという表現方法に真摯に向き合う女性アーティストたちに、これからも注目し応援していきたいと思います。

>>女性アーティストたちの、美しき挑戦。

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