BWA Pitch Contest 2023:思いを言葉に、アイデアを形に。 起業を通して美しく豊かな社会を創る8組の女性たち。
Society & Business 2023.09.29
日常の課題を解決し、美しく豊かな暮らしとよりよい社会を創りたい。そんな思いを持つ女性起業家たちがビジネスアイデアを発表するBWA Pitch Contest 2023。2回目となる今年はリアルイベントを開催、8組のファイナリストがビジネスに懸ける思いを語った。
自分自身が楽しみながら、社会によいインパクトを与える「新しい時代の美しく豊かな働き方」を実践する女性たちが集うフィガロジャポンのコミュニティ、Business with Attitude(BWA)。その活動のひとつであるBWA Pitch Contestが7月13日、東京ミッドタウン八重洲内にあるポットラック ヤエスで開かれた。
今年のテーマは「思いを言葉に」。どんなに大きなビジネスであっても、最初は起業する人が思いを言葉にして周りに伝えることから始まる。その一歩を踏み出した女性を讃え、応援したい----そんな思いのもと、日常の課題を解決し、明日の暮らしを豊かにより美しくするビジネスアイデアを全国の女性起業家や起業家の卵たちから募り、今年は110件以上の応募が寄せられた。
この日、事前審査を通過した8組のファイナリスト(うち1人は事前収録での参加)が会場に集結。子どもの性教育から介護、ペットとの暮らし、乳がん検査の普及まで、さまざまなテーマについて5分間のピッチを行った。
今年は各方面で活躍する7人の審査員のほか、女性起業家を応援したいと集った約30人の観覧者もピッチを見守った。終了後には審査員による白熱した討議が行われ、将来の事業性が期待できるビジネスアイデアに贈られる「プロフェッショナルアワード」、社会性があり女性の課題解決に繋がるビジネスアイデアに贈られる「ドリームアワード」の受賞者を選出。さらに観覧者が投票で選ぶ「オーディエンスアワード」ではすべてのファイナリストに票が入り、最終的には2組にアワードが贈られることに。
特別審査員の浜田敬子は全体講評で、「私たちの身の回りにあることなのに、普段は見過ごされていたり気が付かなかったりする社会的な課題の解決のために事業を立ち上げ、課題そのものを社会に発信すること自体素晴らしいこと。ピッチを聞き、勇気をもらいました」と8組のファイナリストの健闘を讃えた。
左から、春霞塾の田村かすみ、follg.の渋谷木の実、株式会社Emyuの安藤美恵、チームアスリートビューティーの鈴木さやか、株式会社ファンクションの本間麻衣、SOL LUNAの堀口安奈、株式会社100の山上博子。株式会社想ひ人の金子萌は事前収録で参加した。
1. 性教育を「したいけどできない」ママを助ける、サニタリーショーツ。
follg.
渋谷木の実
2. 災害時の女性の安心を生み出すインナーウェアキット。
株式会社ファンクション
本間麻衣
3. 女性たちの美と自己実現を紡ぐ夢のオフィスを広島に。
春霞塾
田村かすみ
4. 粧(よそお)いで、アスリートに自信と力を。
チームアスリートビューティー
花田真寿美、鈴木さやか
5. 老いることが怖くない社会へ:シニアのためのテーマパーク「シルバーニア」
株式会社想ひ人
金子萌
6. 生き物と人の暮らしを豊かにする、獣医師の新たな挑戦。
株式会社Emyu
安藤美恵
7. 在日外国人女性の貧困と孤立を解消し、自信に繋げる飾り付けアイテムブランド。
SOL LUNA
堀口安奈
8. 次世代がん検査プラットフォーム :「がん検査の民主化」を目指して。
株式会社100
山上博子
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7月13日開催 BWA Pitch Contest 2023
EVENT REPORT
3月にオープンした東京ミッドタウン八重洲内の交流スペース、ポットラック ヤエスで開かれたBWA Pitch Contest 2023会場の様子をプレイバック!
ドリームアワードを受賞したSOL LUNAの堀口安奈をはじめ、ファイナリストの思いのこもったピッチが観衆と審査員の心を打った。
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観覧者は投票用紙を使って審査に参加。
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オンライン開催の昨年とはうって変わり、本年は会場に多くの人が集まった。
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審査員たち。左から、フィガロジャポン編集長佐藤俊紀、株式会社Mentor For代表取締役の池原真佐子、一般財団法人 社会変革推進財団 常務理事の工藤七子、ジャーナリストの浜田敬子、CTIジャパン ファカルティの畑中景子、シンシア・ガーデン代表の杉谷恵実、株式会社ゼブラアンドカンパニー代表取締役の阿座上陽平。
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ピッチ終了後にはワイン片手に交流会が開かれた。
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自然派ワインショップINCLUSセレクトのナチュールワインの提供も。
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会場にはファイナリストたちの商品も展示された。
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基調講演では、アメリカン・エキスプレス加盟店事業部門マーケティング アジア太平洋地域の津釜宜祥副社長とBWA Award 2022のアワーディでKURABITO STAY代表の田澤麻里香が地域での起業と多様性について対談した。
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株式会社想ひ人の金子萌は事前収録で参加。
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「ピッチを聞いて胸が熱くなった」と語った特別審査員の浜田敬子。
衣食住にまつわることなど、日常の豊かさや美しさを愛おしむフィガロジャポンが大切にしてきた「アールドゥヴィーヴル」の価値観を軸に、日本の女性の働き方をもっと多様に、豊かにしたいと2021年から始まったプロジェクト。3つの活動を軸に展開中。
2022年12月に開かれたBWA Award2022賞状授与式& 懇親会の様子。22年は森星をはじめ5人の次世代のロールモデルを表彰した。
■BWA Award
誰もが日々の生活を大切にし、幸せを感じられる社会を。有識者審査員とフィガロジャポン編集部が、自身の美学や楽しみを大切にしながら、多様な働き方、暮らし方を実践し、社会によいインパクトを与える次世代ロールモデルを選出するBWA Award。2023年の受賞者は、2024年1月号のフィガロジャポン(11/20発売)にて発表予定。
■BWA Pitch Contest
日常の課題を解決し、より豊かでより美しい明日をもたらすビジネスアイデアを募集し、発表してもらうビジネスコンテスト。事業の規模ではなく、その人がなぜビジネスを始めたのか、どんな思いが込められているのか、各人の起業の物語にフォーカス。2022年は6組のファイナリストのビジネスの発信をBWA事務局がサポートした。
■Seminar & Workshop
毎月1回開かれる定例オンラインセミナー。よりよい明日を目指して多様な働き方を実践するゲストを招き、その人の活動、働き方に込められたアールドゥヴィーヴルにフォーカス。美しく豊かに働くヒントを提供し、女性たちが集い、応援し合えるコミュニティの構築を目指す。「フィガロマルシェ」と連動したイベントも随時開催。
*「フィガロジャポン」2023年10月号より抜粋
photography: Mirei Sakaki, Aya Kawachi