BWA Award 2023 賞状授与式 & 懇親会リポート 社会に豊かなインパクトを与える女性たちのソワレ。
Society & Business 2023.12.20
日常の中にある豊かさや美しさを自分なりの方法で愛おしむ「アール・ドゥ・ヴィーヴル(暮らしの美学)」を大切にするフィガロジャポン。2021年より毎年1回、美しく豊かに働くロールモデルを表彰するBusiness with Attitude Award(BWA)を発表している。今年は「新たな選択肢を創り出する女性たち」をテーマに5人の受賞者が選ばれ、2024年1月号の『フィガロジャポン』(11月20日発売)でそのストーリーが紹介された。
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12月14日には表参道のIWAI OMOTESANDOで賞状授与式と懇親会を開催。過去の受賞者やBWA Pitch Contestのファイナリスト、毎月1回開かれている定例オンラインセミナーの出演者なども交え、社会にインパクトを与える女性たちの交流の場として大いに盛り上がった。
BWA Award 2023 アワーディの(左から)橘流寄席文字書家の橘さつき、おてつたび代表の永岡里菜、AGRIKO代表の小林涼子、ARCH代表の中井友紀子、モデラート代表の市原明日香。
第一部の賞状授与式ではフィガロジャポン編集長の佐藤俊紀より、お祝いの言葉とともに賞状が授与された。
最初に登場した小林涼子は俳優としてキャリアを重ねつつ、バリアフリーな都市型農園を展開するAGRIKOを設立。続いて子育てとキャリアのはざまで葛藤しながらも自分らしく働くための会社を立ち上げ、アパレルブランド、SOEJU(ソージュ)などを展開するモデラート代表の市原明日香が登場。編集長からは「ご自身の実体験で感じた課題を抽出し、働く女性のニーズに応えるサービスを作り出し、社会にインパクトを与えるストーリーに心を打たれました」とのコメントが贈られた。
3人目は江戸時代に生まれた寄席文字の奥深さに魅了され、職人の世界に飛び込んだ橘流寄席文字書家の橘さつき、4人目はお手伝いと旅を掛け合わせ、地域の働き手不足を解消するサービス、おてつたび代表の永岡里菜が登場した。「旅のコンテンツを得意とするフィガロとしてもぜひ応援していきたい」と編集長。
最後に登場したのはデジタルトランスフォーメーションを取り入れながら、不妊治療をプロデュースするARCH(アーチ)代表の中井友紀子だ。佐藤編集長は、「少子化と女性活躍推進は一見相反するようですが、ご自身の経験から冷静に課題点を抽出し、解決に導く活動は、まさに働くことを諦めない女性たちの強い支えです」とたたえた。
受賞者たちはマックスマーラの衣装を纏い、ヘアメイクはBWA Pitch Contest 2023でAudience Awardを受賞したチームアスリートビューティーが担当。信念を持って自分の道を進む女性たちを華やかに演出した。
受賞者のヘアメイクを手掛けたのは、BWA Pitch Contest 2023でAudience Awardを受賞したチームアスリートビューティー。働く女性の美しさを引き出した。
メイク製品は資生堂のインターナショナルブランドSHISEIDOが提供された。
賞状授与式の最後には、今回のアワードの審査員たちからそれぞれメッセージが送られた。昨年のBWA Award 2022のアワーディで、一般社団法人社会変革推進財団(SIIF)の工藤七子は「それぞれの活動の裏にあるドラマに共感しながら審査させていただきました。好きなことを極め、熱中しながら生きる姿勢はきっと次世代に影響を与えるでしょう」と語った。浜田敬子は「こんな不透明で不安的な時代には、ともすれば自分自身には何もできることがないと無力感に苛まれてしまうこともあるでしょう。でも、みなさんのように、それぞれが感じていらっしゃる社会の課題を一歩ずつ解決するために行動を起こす人がいるからこそ、希望は創られていくのだと、今年も改めて感じました」と書面で激励のコメントを寄せた。
緊張しつつも晴れやかな笑顔が印象的な受賞者たち。彼女たちに向けて、来場した阿座上陽平、山川咲のほか、篠原ともえ、小山薫堂もお祝いのコメントを贈った。
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続いて、会場を移して懇親会がスタート。昨年のBWAアワードの受賞者でもある工藤の発声により、メゾン マムのシャンパーニュで乾杯し、フィンガーフードを囲みながら歓談タイムとなった。テーブルには過去の受賞者や審査員、そして今年の受賞者が一堂に会し、それぞれの仕事や家庭の話題などに花を咲かせた。
2階の会場では和やかなムードの中、工藤七子の乾杯の発声とともに懇親会がスタートした。
美しく豊かに働く女性たちの集いは、メゾン マムのシャンパーニュでスタート。
歓談の途中、スライドを上映しながら受賞者が自らの活動について説明し始めると、会場は真剣に耳を傾け、時には頷きながら大きな拍手を贈った。ARCHの中井は幼い子どもとともに登壇しながら熱のこもったスピーチを、寄席文字職人の橘さつきは、書のパフォーマンスを披露するなど、温かい雰囲気のうちに宴もたけなわとなった。
おてつたびCEOの永岡里菜は、地方の人手不足を解決するストーリーを紹介。
ARCH代表の中井友紀子は起業のきっかけとなった第二子を抱いてスピーチ。
橘流寄席文字職人の橘さつきは、受賞の感想を寄席文字で表した。「みなさんそれぞれの感性で風を吹かせ、多くの人に影響を与えていると感じました」
3年目を迎え、年々盛り上がりを見せるBWA。自分らしく働き、日々の暮らしを美しく豊かにすることを諦めない女性たちをフィガロジャポンはこれからも応援し続ける。
参加者には、本年のアワーディたちの活動の一端を紹介したお土産が配られた。
text: Junko Kubodera photography: Aya Kawachi