坂と階段の町、尾道の楽しみ方 尾道の虜になったフォトグラファーの、おすすめグルメスポット。
Gourmet 2019.09.29
旅特集を中心に、フィガロジャポンでも多くの撮影を担当してくださっているフォトグラファーの伊藤徹也さん。中学生の時にふらりと行き着いて以来、尾道の魅力に惹きつけられて年に何回もこの街を訪れている。伊藤さんが、おすすめの食べ歩きスポットをご紹介!
「僕が初めてひとり旅をしたのは中学生の時。行き先を決めずに出発して、たまたま辿り着いた場所が尾道でした。中学生の僕はその土地を気に入って、尾道のユースホステルで数日を過ごしました。大学生の時にヒッチハイクで日本を旅して、最後に辿り着いた場所も尾道でした。大人になってからも、尾道に呼ばれる度に何度でも足を運んでいます。一昨年の2月は尾道での撮影が重なって、1カ月の間に4回訪れました。仕事がなくても、年に3~4回は訪れる大好きな場所です。
さて、尾道に行ったら、「ビズー」»Aはやはり外せません。あとは、新しい駅舎の中に出来た「食堂ミチ」»B。この2軒だけで尾道の飲みはいいのではないかなぁと思える、心地のいい酒場です。まだ1回しか行ったことがないですが、これから通いたいなぁと思える「タコス屋ハルディン」»C。二日酔いの時にいつもお世話になる「印度定食ますや」»D、もしくは、尾道・向島洋らんセンター内にあるオープンカフェ「パクパク」のカレーや、「バラ屋」»Eのオムライスもかなり好き。尾道ラーメンの有名店はたくさんあれど、僕が好きなのは「一番」»F。尾道ラーメンじゃないけれど、「めん処 みやち」»Gも外せない。「お好み焼 村上」»Hのおばちゃんの元気そうな姿を見ると、尾道に帰ってきたなぁと感じます。昔は飲んだ後「クラウン」で餃ビー&尾道ラーメンで締めていましたが、最近は歳なのか、ラーメンよりもうどんでしみじみしたく、もっぱら「風月」に通っております」
A ビズー
自然派ワインが充実した気さくなビストロ。瀬戸内産の肉や魚、契約農家から仕入れた有機栽培の野菜など、豊かな食材の風味をスパイスで引き立てた料理にファンが多い。
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B 食堂ミチ
尾道の新駅舎にオープンした立ち飲みもできる大衆食堂では、ランチタイムに定食と小鉢が、夜は一品料理が楽しめる。角煮やアジフライなど、家庭料理が味わえる。「角煮」¥486
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C タコス屋ハルディン
トルティージャからサルサまで、手作りにこだわったアットホームな店。おまかせでメキシコの伝統料理が楽しめる。おいしいテキーラも評判。おまかせタコス¥700〜
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D 印度定食ますや
カレーと副菜に、パパドとターメリックライスを添えた定食が楽しめるインド風カレー店。サンバルやダール、ポリヤルなど副菜は日替わりで楽しめる。「インド定食」¥800
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E バラ屋
尾道商店街にある純喫茶は、ワインレッドのソファとマホガニーの温もりが心地よい。レトロな空間と豊富な喫茶メニューに、昔からのファンも多い。「オムライス」¥756
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F 一番
豚の背脂が浮いた少し甘味のある醤油味のスープに、細麺、具材はシンプルなチャーシューとメンマ。スタンダードな尾道ラーメンが楽しめる。「尾道ラーメン」¥600
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G めん処 みやち
鶏ガラと魚介出汁のあっさりとしたスープは最後まで飲み干せるほど。つるんとした細麺でさっぱりと食べられるラーメンは、女性からも人気。「天ぷら中華」¥630
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H お好み焼 村上
NHKの朝ドラ「てっぱん」のモデルになったという地元のお好み焼き屋。看板メニューは砂ずりとイカ天が入った「尾道焼き」。多くの常連に愛される、昔ながらの名店だ。
広島県尾道市久保2-1-15
tel:0848-37-3100
営)11時30分~15時、16時30分~18時
休)火、水、金 ※店主の都合により変更あり。
JR品川駅から山陽本線・尾道駅まで約3時間50分。または、東京・羽田空港から広島空港まで約1時間25分、広島空港からリムジンバスで三原駅前まで約40分、三原駅からJR山陽本線・尾道駅まで約1時間。
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※『フィガロジャポン』2019年7月号より抜粋
※この記事に掲載している商品・サービスの価格は、2019年5月時点の8%の消費税を含んだ価格です。
photos : TETSUYA ITO