23名に聞いた、感動と発見に満ちた2024年マイベストなコスメたち。
Beauty 2024.12.29
2024年を振り返り、世の中の美容事情から注目したこと、それぞれが向き合った美容ごとは? フィガロジャポンの日のアンバサダー、ボーテスターと美容のプロたちが、星の数ほどある新製品の中から運命的に出合ったコスメを個人賞にノミネート。
【関連記事】異次元の美は手に入る!? 2024年のベストコスメ、ボーテスター賞、発表。
口紅から始まる夢|文/最果タヒ 詩人
年々、自分の顔が好きになります。愛着もあるけれど、どちらかというと、自分の延長線上にある「理想」を見据えることができるようになったからだと思います。昔は顔について、全く自分と違う理想を夢見て、それだけが正解で、そうではない自分があまり好きではなかった。でも、顔ってひとりひとり違うのです。当たり前だけれど。そんな中にただ一つの答えなんてあるはずもなく、私の理想だって、私の中にあるはずなのです。私は本当は、自分の理想の顔にまだ会えていない。私自身がそうなるまで、その理想はこの世に存在しえないから。最近はそう思うようになりました。自分がそうなるまでは、何が理想なのかも本当はよくわからない。でも、試しながら不意に「これだ」と思う瞬間があって、そのとき途方もないときめきが私の中にあるんです。
2024年に好きな色の口紅を見つけて、それを塗ると自分の肌の色がとても綺麗になることが嬉しかった。そして、私は自分の肌とずっと生きてきたからこそ、自分の肌がすごく綺麗だと思えた瞬間、どんな肌より自分の肌が今大好きだと思ったのです。ずっと長く付き合いのある肌だからこそ、綺麗になってくれたら喜びもひとしお。もっと素敵なきめ細やかな肌はこの世にたくさんあるのかもしれないけど、「綺麗な私の肌」は特別だった。私はたぶん、口紅のおかげで「理想の私」の一部に出会うことができたのです。
口紅を見つけたら、口紅を丁寧に塗るようになる。そうして口元を見ていると、だんだん口元の表情について考えるようにもなっていく。私はどういう笑顔を自分に浮かべていてほしいんだろう? それを試みて、自分の「これだ」に辿り着けたら、また口紅を塗った時みたいなときめく気持ちになれるだろうか? もしも、とても綺麗な赤の他人になったら、最初はすごく嬉しいかもしれない。でも、私はやっぱり私の顔のまま、一つ一つを丁寧に磨いて、自分のものだからこそ、美しくなって嬉しく思える瞬間を繰り返して、「私は私の顔じゃないと嫌だ」と思いながら生きていきたい。それ自体があまりにも夢のようなことだけど、夢を追いかけていると、少しずつ叶って、少しずつ叶うたび、もっともっと夢を見るためのエネルギーが溜まるのです。
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進化したメガブランドの名品で日常のケアが充実。
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革新的技術が美容医療と共存する未来に期待。
貴子
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"時"を味方につけるエイジングケアが続々登場。
松本千登世
エディター/ライター
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美の概念の多様化で自己表現の振り幅が拡大。
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表層的な美のみならず、ココロも満たす美容。
渡邉季穂
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大好きな韓国コスメの本格上陸に沸いた!
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バック・トゥ・ベーシック! 毎日の積み重ねを大切に。
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アロマの学びや腸活で、生きやすい身体でいる努力。
菊乃
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効果や効能より、直感でコスメを選ぶ。
佐々木 茜
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アイテムの力でエイジングケアが前進。
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美肌に見せる"名脇役"に開眼。
とんだ林 蘭
アーティスト
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移住した地で美容の原体験。
青柳文子
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成分買い、専売品など、よりマニアックな美容が多数。
宇野ナミコ
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美容医療に負けず劣らずな美容液の進化に心奪われた。
片岡えり
ビューティライター
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世界に誇る発酵技術を生かしたスキンケアが豊作。
佐々木奈歩
ビューティエディター
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国民総"美容好き"時代! ウェルビーイングの分野も発展。
永富千晴
美容ジャーナリスト/club C.主宰
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数々の美容ブームにより、より即効性が求められる傾向に。
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"パワフルなスキンケア"の定義が変わってきた。
前野さちこ
美容エディター
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豊作だったパーツケアでお手入れを底上げ。
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未知のコスメや香りとの出合いにときめき。
編集SK
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多忙な毎日を支えてくれる頼もしき存在。
編集TI
*「フィガロジャポン」2025年2月号より抜粋
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editing: Sachico Maeno