現在と未来を考える、ボーテスターのパーソナル美容 5年後、10年後......年齢を重ねた先にどんな美を目指す?

Beauty 2022.10.26

いまの見た目と健康を維持するために費やす時間とお金。それは未来への投資でもあるけれど、ボーテスターたちは、歳を重ねた先の自分の「キレイ」をどう考えているのだろう。

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B.A アイゾーンクリーム 26g ¥19,800/ポーラ LL プロ セラム 30ml ¥23,100/シャネル シオンコウ ブレーシング エッセンシャルローション 125ml ¥22,000/イトリン リプラスティ R.C. デイ クリーム 51g ¥48,400/ヘレナ ルビンスタイン プレステージ ラ クレームN 50ml ¥47,300/パルファン・クリスチャン・ディオール

私未満をやめたくて。

最果タヒ 詩人

いつも自分が好きだと思う服や化粧品を買ってしまう人間だった。流行っているとか美人に見えるとか、なるほどなぁと思いながらどうしても興味が持てない。20代の頃はそれは世間的な「きれい」に喧嘩を売ることで、私は別にきれいになりたい訳じゃないんだよ!という意思表明なのだと思っていた。好きに生きたいからこそ、「きれいになりたい」は自分には無縁の感覚だと思っていた。

でも30代になって、ふと、好きな服や化粧品を身につける「私」の姿形をもしかして私ってよく知らないのでは?と思うことが増えたのです。外で窓ガラスに映った自分と、頭の中にいる自分はどうしても少し違う。姿勢だとか表情だとか。昔はガラスに映った自分のことなんて、出来る限り見ないようにしていたが、そういう自意識が抜けてきて、むしろ私は自分の想像と現実のずれにゲームに負けたような悔しさと面白みを感じていた。私は私の好きなものをこんなにも大事にして、それを優先しているのに私そのものが「私」を全うしていないなんて惜しすぎないだろうか? 別に、目がもっと大きくあってほしいとかそんな理想の話ではなくて、筋肉や姿勢への意識の問題だと思うのです。私は、自分が結構簡単に「私」未満になってしまうことに、そこで気づいた。きれいになりたいか云々というより、私は「私」にならなくてはいけない、自分が好きなもので自分を飾るなら余計にそうだ、それに、もしかしたら私なりの「きれいになる」ってこれなのかもしれないとそのときに思ったのです。

歳を取ることはシワが増えたり顔色が変わることだと昔は思っていた。けれど歳を取れば取るほど、鏡やガラスを見た回数は当たり前だけど増えていくわけで、もちろん年月による変化はあるけれどそれ以上に「私」未満から「私」そのものに近づくためのヒントを私は手に入れていくのかもと今は思います。私は、10年後に自分がどれくらい「私」に近づいているのか早く知りたいなと思う。好きな服や化粧品をそのときも選んでいてほしい、もっと服や化粧が好きになっていたら最高だから、10年後の私にも、そのときの私を直視していてほしいです。

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私らしい歳の取り方って?

松本千登世 ビューティエディター/ライター

なぜ、エイジングケアするのか? そもそも、老けちゃいけないのか? ことあるごとに自問しながら、言葉にできなかったテーマに明快な答えが出たのは、長く伸ばしていた髪をばっさりと切った時のこと。年齢を重ねるほどに悩みの言うなりになって限られた髪型しかできない、という思い込みがあっさりと砕かれ、自由になれたことに心底ときめいた。その時思ったもの。ああ、ヘアケアを続けてよかった。頭皮ケアを続けてよかった。私は、髪を切りたいと思った時に切りたい、伸ばしたいと思った時に伸ばしたい。その時の心の弾みに素直でいたい。そのためには、自分という「素材」のクオリティやポテンシャルを保つこと……。それこそが、私にとってのエイジングケア。そう、エイジングケアは若い見た目をフリーズするためにあるのでなく、いまを、未来を自由にして、自分を楽しませるためにあると確信したのだ。

好きな洋服を好きなように着られる顔や表情、体型や姿勢でいたいし、好きな人と一緒に好きな時に好きなところに行ける軽やかさやしなやかさを持っていたいと思う。見た目は年齢相応の自然なツヤ、自然なハリがある人でありたいと思う。私の場合は、化粧品を毎朝毎晩、時に美容機器を頼ってケア。髪は定期的にプロに委ねてカラーとトリートメントを。食事や運動、睡眠といった当たり前を当たり前に。それが「ありたい私」に見合った、エイジングケア。

ありたい自分の数だけ、エイジングケアがあるのだろう。ひとりひとり違って当たり前。一生、老けない?と思わせるほどエイジングケアが進化し、化粧品から美容医療まで選択肢が無限に存在するいま。何を選び取り、どう年齢を重ねて、未来の自分を創るのか。その人の思考が見た目に表れる時代がやってきた。

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健やかでキラキラと輝き、日々の暮らしに幸せを感じとれる人でいたい。
しなやかなボディラインと清潔感のある肌を保っていたい。
ヘアカラー、撮影前のエクステ、定期的なライムライトなど肌質メンテは当分継続。
心地いいと思わなくなった時を、卒業のタイミングに。

安倍佐和子 ビューティエディター

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自分のことが好きな自分でありたい。
そのためにお手入れはしっかり。

渡邉季穂 uka代表/ネイリスト

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自然なシワはありながら、潤いや透明感のある健やかな肌を保ちたい。
姿勢良く、インナーマッスルが整った身体でいたい。
まつ毛&眉毛パーマ、ネイル、美容医療、ヘアカラー……必要と感じる限り続けたいと思う。

AMO モデル/ブランドディレクター

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もっと自由に、自分らしく、好奇心を持って生き生きと過ごせる自分でいたい。
ヨガや瞑想で心身を整えること。
野菜中心の食事。
マインドフルネスなビューティケア。
じっくりこれからも続けていくと思う。

MICHIRU メイクアップアーティスト/ビューティディレクター

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見た目年齢はマイナス5歳くらいの外見を維持。
レーザー治療とスキンケアメインで、できるだけナチュラルにいたいと思う。
ダブロ(HIFU)、スカーレット(フラクショナルRF)、ライムライト(IPL)は毎月各1回。
疲労回復系、NMN、肝機能改善系などの点滴は週1回。
インナーケアは2カ月おきに採血して必要なものを追加。
でも、50歳以降は少しスローにするかも!?

貴子 松倉クリニック代官山 院長

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透明感は保ちつつ、シワ、シミ、ソバカスも似合うような、笑顔の素敵な大人になっていたい。

菊乃 デザイナー

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子どもの心も忘れず、経験値が見た目や雰囲気に表れていたい。
肌力のために定期的なエステでハイフやピーリング、幹細胞導入を。
筋力のための身体づくりをそろそろ本格的にしなければ。
メンテの種類はもっと増えていくのかも?

青柳文子 女優/モデル

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とにかく健康体でいたい。
健康である。
これがいちばんの目標。

板谷由夏 女優

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自分の欲に対して素直でいたい。
おいしいものを食べたいし、美しいものに感動したい。
健康で、大好きな服が着られる体型がキープできていて、30年後もハイトーンのロングヘアでいられれば十分、かな。
簡単なことじゃないけれど。

佐々木 茜 ブランドディレクター/デザイナー

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自分に似合うものをいまよりもっと知っていて、自分なりの美を追求できていたらいいな。
何より自然体でたくさん笑えていたらいいな。

とんだ林 蘭 アーティスト

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やりたいと思うことに挑戦できているといいな。
見た目は年相応の美しさ。
先輩方を見ていて、見た目よりも内面的なエネルギーの方が人を惹きつける魅力が大きいのだなと思う。

太田莉菜 女優/モデル

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「いい歳の取り方してるな」って言われたい。
重ねてきた年月は滲み出つつ、同時に透明感がある人に。
体形は変わらずいたいから、頑張れ自分! いま以上に!!

シトウレイ ストリートスタイルフォトグラファー/ジャーナリスト

●問い合わせ先:
ポーラお客さま相談室 0120-117111(フリーダイヤル)
シャネル カスタマーケア 0120-525-519(フリーダイヤル)
イトリン 0120-151-106(フリーダイヤル)
ヘレナ ルビンスタイン 0120-469-222(フリーダイヤル)
パルファン・クリスチャン・ディオール tel:03-3239-0618

*「フィガロジャポン」2022年11月号より抜粋

photography: Masaki Ogawa styling: Mamoru Hinata

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