パリ街歩き、おいしい寄り道。

川村明子の私的パリ街歩きリスト〈9〜20区+郊外〉1

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先週アップしました100回更新記念企画。
個人的好み満載の私的街歩きの公開です。
今週は、後半となる9区から20区プラス郊外の
リストをお届けします。前回と同じく、
リスト1は目的別、
リスト2は区ごと
で作成しています。
青字になっている部分をクリックしていただくと
掲載記事に飛ぶようになっています
(複数回掲載された場所は、名称の後ろに
1 2 3と数字が並んでいます。
その数字をクリックしてください)。

ここ2〜3年、“ニューオープン”といえば
10区か11区しかないんじゃないか?という状況が
続いていますが、リスト後半は、食べ物屋さん、多いです。
特に10区は、6〜7年前であれば、時間帯によっては
足を踏み入れるのに少しためらわれたエリアにも、
いまでは人気のスポットが数多く登場しています。
いわゆる美しい街並みのパリを好む方には、
移民が多く異文化色の強い空気に馴染めないかも
しれません。
ただ、いまのパリの流れを感じたい、という方には
いちばん足を運ぶことになるエリアかと思います。
実際私も、住んでいるのは決して近くではないのに、
頻繁に訪れています。
リストにしてみたら、それを目の当たりにしました。
このリストが少しでもお役に立てたらうれしいです。

前半と少し変えた点として、<à manger 食べる>
のカテゴリーに[カンティーヌ](=食堂)
と示しているお店がいくつかあります。
気軽にワンプレートで食事が楽しめ、
夕方までで営業が終了するお店、につけました。

前回と同じく、地図のリンク先はリスト2に
掲載しています。
続いてアップされている記事をご覧くださいね。

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<à visiter 訪れる>
musées, églises, architectures etc. 美術館、教会、建築など

-Musée de la Vie Romantique (9e) ロマンチック美術館 (9区)
-Opéra Garnier (9e) オペラ・ガルニエ (9区) 1 2
-La Cinématèque Française (12e) シネマテック・フランセーズ (12区)
-Bibliothèque Nationale de France (13e) フランス国立図書館 (13区)
-Fondation Cartier (14e) カルティエ財団 (14区)
-Musée Bourdelle (15e) ブールデル美術館 (15区)
-Maison La Roche (16e) ラ・ロッシュ邸 (16区)
-Fondation Louis Vuitton (16e) ルイ・ヴィトン財団 (16区)
-Musée d’Art Moderne de la Ville de Paris (16e) 市立近代美術館 (16区)
-Musée Marmottan Monet (16e) マルモッタン・モネ美術館 (16区)
-Musée Yves Saint Laurent (16e) イヴ・サンローラン美術館 (16区)
-Philharmonie de Paris (19e) フィルハーモニー・ド・パリ (19区)
(banlieue 郊外)
-Villa Savoye (Poissy) サヴォア邸 (ポワッシー)

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<à manger 食べる>
-Buvette (9e) ビュヴェット(9区)[カフェ/ビストロ]
小ポーションで食べられるクラシックフレンチがうれしいお店。
-Cave à Michel (10e) カーヴ・ア・ミッシェル(10区)[ワイン・バー]
立ち飲みバーの雰囲気を楽しみたい気分のときに。
-Ima (10e) イマ(10区)[カンティーヌ]
基本ベジタリアンのカンティーヌ。サラダも食べ応えあり。
-La Chambre aux Oiseaux (10e) ラ・シャンブル・オ・ゾワゾー(10区)[サロン・ド・テ]
おばあちゃんの家みたいな懐かしさを覚える空気が漂う。
-La Fontaine de Belleville 1 (10e) ラ・フォンテーヌ・ド・ベルヴィル(10区)[カフェ]
多くの人気レストランにコーヒーを卸す焙煎所Belleville Brûlerieの経営。居心地がいい。
-La Fontaine de Belleville 2 (10e) ラ・フォンテーヌ・ド・ベルヴィル(10区)[カフェ]
極薄ハムの重ねられたクロック・ムッシュを目当てに。
-Le Daily Syrien (10e) ル・デイリー・シリアン(10区)[レバノン/シリア料理]
平たく巻かれて出てくるファラフェルのほかに、ロール状のサンドイッチは数種類。タプレを始め鮮度のよい野菜料理もおすすめ。
-Le Tricycle (10e) ル・トリシクル(10区)[ヴィーガンホットドッグ]
動物性の食品を摂りたくない時には、味よし食べ応えありなここのヴィーガンホットドッグをチョイス。
-Peonies (10e) ピオニーズ(10区)[コーヒー&フラワーショップ]
店内の雰囲気も、店員の女の子もお花もかわいくてケーキもおいしい。
-Siseng (10e) シセン(10区)[アジアンストリートフード/バー]
台湾人のお母さんがしっかり手でこねるひき肉のタネを挟んだバオ・バーガー。
-Yafo(10e) ヤフォ(10区)[イスラエル料理/デリ]
フムス(ひよこ豆のピュレ)がスペシャリテのデリ。
 

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-Biondi (11e) ビオンディ(11区)[ビストロ]
アルゼンチン人シェフの手がける2号店。お肉もフリットも美味。
-Broken Biscuits (11e) ブロークン・ビスケッツ(11区)[パティスリー/コーヒーショップ]
迷うのはキャロット・ケーキ、タルト・タタン、シュークリーム。サンドイッチもぜひ。
-Café de l’Industerie (11e) カフェ・ド・ランデュストリー(11区)[カフェ]
広い店内、平日の午後はゆーったり仕事ができる。
-Café Méricourt (11e) カフェ・メリクール(11区)[カフェ]
ランチメニューが11時から食べられるので、平日にブランチ気分で行くもよし。
-La Buvette (11e) ラ・ビュヴェット(11区)[ワイン・バー]
17時から開くので、ここでアペロしてからディナーに行く手もある。
-Le Repaire de Cartouche (11e) ル・ルペール・ド・カルトゥーシュ(11区)[ビストロ]
まさにフランス!な味のパテ・アン・クルートはお持ち帰りも可能。

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-Le Servan 1 (11e) ル・セルヴァン(11区)[ビストロ]
前菜の前のおつまみ“Zakouskis”もぜひお試しを!
-Le Servan 2 (11e) ル・セルヴァン(11区)[ビストロ]
ここのスパイシーなフレンチが時おり無性に食べたくなる。
-Le Tagine (11e) ル・タジン(11区)[モロッコ料理]
クスクスが食べたくなったら行くお店。タジンもサラダも全部がおいしい。店の主、マリー・ジョゼの肝っ玉母さんなおもてなしが好きです。
-Mokonuts (11e) モコナッツ(11区)[カフェ/カンティーヌ]
カフェとしても居心地が良いけれど、ランチのお料理がこれまた魅力的。
-Muscovado (11e) ミュスコヴァド(11区)[カフェ/カンティーヌ]
国際色豊かなランチプレートがいつも気になる。アットホームな雰囲気のお店。
-Osteria Ferrara (11e) オステリア・フェラーラ(11区)[イタリアンビストロ]
パリでもおいしいイタリアンが食べられる時代になりました。
-Passager (11e) パサジェ(11区)[コーヒーショップ]
大きな窓と高い天井が気持ち良く、みんなPCを持ち込んで机に向かっているカフェ。
-Square Gardette (11e) スクアール・ガルデット(11区)[カフェ/ビストロ]
壁側の席は背もたれの上にいくつもコンセントがあり、午後は静かで仕事場に最適。ここんちのにゃんこはいつも気持ちよさそうに寛いでいる。

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-Ten Belles Bread (11e) テン・ベルズ・ブレッド(11区)[コーヒーショップ/パン]
いくつものレストランに卸しているパン・オ・ルヴァンは、もちもちで少し酸味のあるタイプ。
-Dersou (12e) デルソー(12区)[レストラン]
夜は夜で魅力的だけれど、土曜ランチの多国籍テイストがミックスした“うまいもの”ごはんをひとりでさくっと食べに行きたい。
-Carette 1 (16e) カレット(16区)[パティスリー/サロン・ド・テ]
冬だと、お茶をしに行ったつもりが、結局オニオンスープを注文する。
-Carette 2 (16e) カレット(16区)[パティスリー/サロン・ド・テ]
夏には、クープ・トロカデロです。パフェ好きの方はぜひ。
-Carette 3 (16e) カレット(16区)[パティスリー/サロン・ド・テ]
こちらのクロック・ムッシュは2枚のパンで挟んであるのではなく、1枚のオープンサンドスタイル。
-Holiday Café (16e) ホリデー・カフェ(16区)[カフェ]
洋ナシのシャーベットがとてもおいしかった。
-N.41 (16e) ニュメロ・キャランテアン(16区)[カフェ/ビストロ]
7区のビストロ「フォンテーヌ・ド・マルス」の姉妹店。スタイルはカフェながら安心のクオリティ。
-Bouillon Pigalle (18e) ブイヨン・ピガール(18区)[ブラッスリー]
ピガールの駅前にオープンしたブラッスリー。コスパ抜群。
-Dilia (20e) ディリア(20区)[イタリアンビストロ]
教会脇ののどかな広場にあるかわいくておいしいイタリアン。

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<à acheter 買う(おいしいもの)>
-Au Bout du Champ (9e) オ・ブ・デュ・シャン(9区)[野菜・果物]
イル・ド・フランスの契約農家でスタッフが朝摘んだ野菜が夕方店頭に並ぶ。
-Farine & O (9e) ファリーヌ・エ・オー(9区)[ブーランジュリー]
大きなパンを切り売りで。ドライフルーツ入りをリピート。
-Humphris (9e) アンフリ(9区)[パン/野菜/シャルキュトリー/乳製品]
いつも買うのは、くるみとシナモン入りのブリオッシュとスペルト小麦パン。
-Laurent Favre-Mot (9e) ローラン・ファーヴル=モ(9e)[パティスリー/サロン・ド・テ]
この店で買うのはマドレーヌ。店主の気分により作っていないこともある。
-Mamiche (9e) マミーシュ(9区)[ブーランジュリー]
卵が入っていると思われるブリオッシュに近い食パンが好き。
-Rap (9e) ラップ(9区)[イタリア食材]
トマトの水煮缶をジャケ買い。コラトゥーラ(イタリアの魚醤)もこの店で。
-La Tête dans les Olives (10e) ラ・テット・ダン・レゾリーヴ(10区)[シチリア食材]
ここのオリーブオイル、小粒の黒オリーブ、好みの緑のオリーブ、アーモンド、アンチョビ、塩漬けケッパー、全粒粉のパスタを常備。アーモンド、イチオシです!
-Levain le Vin (10e) ルヴァン・ル・ヴァン(10区)[パン/チーズ/シャルキュトリー/ワイン]
店主ひとりでパンを作り、自然派ワインを売っている。イートインも可。
-Chez Aline (11e) シェ・アリーヌ(11区)[トレトゥール/サンドイッチ]
おいしいサンドイッチが食べたかったらここへ。具はお惣菜としても買える。

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-Dupain (11e) デュパン(11区)[ブーランジュリー]
メルシーの斜め向かいにあるケーキ屋さんのようなパン屋さん。
-Utopie (11e) ユトピー(11区)[ブーランジュリー]
水分量の高いもっちもちの切り売りパンは軽く焼いてタルティーヌに。
-Welcome Bio (11e) ウェルカム・ビオ(11区)[ビオスーパー]
小麦粉やそば粉だけじゃなく粉の種類が豊富で、買いに行く。
-Boulangerie Bo (12e) ブーランジュリー・ボー(12区)[ブーランジュリー]
レジ横にあるカンパーニュ系のパンと、素朴なここのキャトル・キャールが好み。
-Des Gâteaux et du Pain (15e) デ・ガトー・エ・デュ・パン(15区)[パティスリー/ブーランジュリー]
ドライフルーツ入りのパン、季節で中身の変わるショーソンを買いに。ここのいちごのアイスクリームは、自分がこれまで食べたアイスの中で、パリでいちばんお気に入り。
-La Maison Pichard (15e) ラ・メゾン・ピシャール (15区) [パティスリー/ブーランジュリー]
バゲット・ピシャール、クロワッサン、パン・ブリオッシェ、りんごの薄焼きタルトがマイ定番。
-La Grande Epicerie de Paris rive droite (16e) ラ・グランド・エピスリー・ド・パリ・リヴ・ドロワット(16区)[スーパー]
右岸に進出のこちら。本店に劣らない品揃え。こちらも夜9時までオープン。

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<à acheter 買う(食べもの以外)>
-Pompon Bazar (10e) ポン・ポン・バザール(10区)[テキスタイル]
お部屋のアクセントになりそうなタピやマットがいっぱい。
-Marché Popincourt (11e) マルシェ・ポパンクール(11区)[ブロカント]
ランプやちょっとしたインテリア小物を探しにいく。
*地図では、ブロカントの並ぶマルシェ・ポパンクール通りにある1軒「Belle Lurette」にピン打ちしています。
(Banlieue 郊外)
-Foire de Chatou (Rueil-Malmaison) フォワール・ド・シャトゥー(ルイユ・マルメゾン)[アンティーク/ブロカント]  
プロの買い付けも多く訪れるパリ郊外で1週間ほど開催のアンティーク市。状態の良いものが揃う。
(Province 地方)
-La Grande Réderie Amiens (Amiens) ラ・グランド・レドリー・アミアン(アミアン)[大蚤の市]  
出展者2,000のうち、700スタンドがプロの大蚤の市。早朝に見つける掘り出し物の喜びはひとしお。

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川村明子

文筆家
1998年3月渡仏。ル・コルドン・ブルー・パリにて料理・製菓コースを修了。
朝の光とマルシェ、日々の街歩きに日曜のジョギングetc、日常生活の一場面を切り取り、食と暮らしをテーマに執筆活動を行う。近著は『日曜日はプーレ・ロティ』(CCCメディアハウス刊)。


Instagram: @mlleakikonotepodcast「今日のおいしい」 、Twitter:@kawamurakikoも随時更新中。
YouTubeチャンネルを開設しました。

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